- 「与太話にはいい加減にうんざりだ」
- 「四方山話に興じていた」
何気なく耳にする言葉ですが、「与太話」と「四方山話」はどう違うのでしょうか。
最近はめったに使わない言葉じゃない?とあなたは思うかもしれませんね。
どちらも「とりとめのない話」という意味を持っていますが、その使い方は全く違います。
ここでは、「与太話」「四方山話」の違いと使い方・由来を例文を交えながら説明していきます。
ちなみに今回の「与太話」「四方山話」のように、使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。
こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。
知識を深めよう!
「与太話」の意味・由来・言い換え・誤用を例文で解説
「与太話」とは、
- ばかげた話
- でたらめな話
- とりとめのない話
という意味です。
「与太」とは役立たず・まともではない言葉という意味があるため、「与太」な「話」ということになりますね。
この「与太」の語源は、落語の「与太郎」という登場人物です。
実際に一個人を指しているわけではなく、性格は楽天的ですが、何をやっても失敗ばかりするという間抜けなキャラクターの代名詞として使われています。
そのため、「与太」を役立たず、まともではないという意味で使うようになりました。
「与太話」の言いかえは
- 「ホラを吹く」
- 「四方山話」
- 「戯言」
などです。
与太話の例文
- 与太話を信じた結果は酷いものだった。
- 私の体験は決して与太話などではない。
「与太話」はポジティブなイメージでの利用はされません。
そのため、「花が咲く」のように話が弾んだ際に使われるような言い方はしないように気をつけましょう。
与太話の誤用
×与太話に花を咲かせる
「与太話」とは、ばかげた話やでたらめな話などを指し、ネガティブな使われ方をします。
語源は落語の登場人物であり、まぬけな人の代名詞である「与太郎」から来ているといわれています。
「四方山話」の意味・由来・言い換え・誤用を例文で解説
「四方山話」とは、
- とりとめのない話
- 雑談
の事です。
もともとは「四方八方(よもやも)」が変化し「よもやま」となったと言われており、「山」は当て字です。
「四方八方」は
- 「あちこち」
- 「いろいろ」
という意味を持ちます。
それが転じて、様々な話や世間話という意味を持つようになりました。
「四方山話」を言い換えると
- 「他愛もない話」
- 「雑談」
- 「井戸端会議」
などになります。
四方山話の例文
- 久しぶりに会った同級生と四方山話に花を咲かせた。
- チャイムが鳴るまで四方山話をしていた。
与太話と違い、でまかせやホラなどの意味はありません。
そのため、「与太話」と混同した使い方は避けましょう。
四方山話の誤用
×そんな四方山話を信じるわけにはいかない。
「四方山話」とは「雑談」や「他愛もない話」の事です。
「花が咲く」などという慣用句があるように、盛り上がることにはポジティブな意味があります。
「与太話」と「四方山話」の違いは?
どちらも「とりとめのない話」という意味はあります。
しかし「与太話」は「でたらめな話」「ホラ話」などのネガティブなイメージで使われ、自らの話を「与太話」と評することはありません。
- いい話だと思ったら、実は詐欺だったといった話
- オカルトな話
などに対しては「与太話」を使いましょう。
逆に、「四方山話」には盛り上がることはあるにせよ、ネガティブなイメージはありません。
実際「でたらめな話」や「ホラ話」という意味は「四方山話」にはありません。
雑談が盛り上がった、という時にポジティブな使い方をするのであれば、四方山話を使いましょう。
「与太話と四方山話の違いについて」のさいごに
「与太話」はでまかせ、ホラ話などの意味で使われることが多いです。
もともとは間抜けな人の代名詞として落語で使われる「与太郎」から来ています。
そのため、与太話と言われるようになりました。
「四方山話」は雑談・とりとめのない話という意味です。
もともとは「四方八方(よもやま)」から来ており、「よもやま」話に変わったとされており、「山」は当て字です。
うまく使い分けてくださいね。