「金魚は大きくなると、鯉やフナになるってホント?」
お祭りの金魚すくいでもらってきた金魚を育てていたら、いつの間にかフナぐらいの大きさになってびっくりした……なんて経験が私にもあります。
調べてみると、「金魚だと思って育てていたら、どんどん大きくなって、最終的に鯉になったので池に離すことになった」なんて話も。
一体、どうしてこんな話が出てくるのでしょうか?
結論から申し上げますと、「金魚」「フナ」「鯉」は生物学上では同じコイ目コイ科という分類の魚なんです。
その中でも「金魚」と「フナ」はフナ属という分類まで同じ魚になります。
では、どうすれば金魚とフナや鯉を見分けることができるのでしょうか?
今回は「金魚」「フナ」「鯉」、更に金魚と同じくご家庭や学校などでよく飼われる魚の「メダカ」について、それぞれの特徴や見分け方をお話しします。
「金魚」「フナ」「鯉」「メダカ」の違いは?色や大きさ、特徴など
まずは一番似ている金魚とフナの違いですが、判断しやすいのは体色です。
そもそも、金魚は元々フナの中のとある品種から生まれました。
ヒブナ(緋鮒)という、突然変異で身体が緋色(黄色が混じったような鮮やかな赤色)になった個体がいるのです。
そのヒブナの交配を重ね、人工的な改良をして生まれたのが金魚の基本形である「和金」という種になったんです。
そこから更に改良が進み、
- よくある赤色のもの
- 白や黒の斑模様のもの
- 目が飛び出しているように見える出目金
- 尾びれの形が独特なもの
など、多種多様な姿や色を持つのが金魚の特徴と言えるでしょう。
また、金魚掬いなどで見かける金魚は稚魚ですので、おおよそ手のひらに収まる程度のサイズが多いです。
しかし、その後育てる環境によっては、最大30センチほどまで大きくなることもあります。
対するフナですが、こちらは黒か褐色に近い体色をしており、光の当たり方によっては鱗が光って銀色に見えます。
金魚と比べると目立たない体色で、一般的に魚と言われてパッと頭に浮かぶ姿に近いのではないかと思われます。
大きさは10センチから30センチほどと、金魚とおおよそ同じくらいなので、やはり色や尾の形で判別するのが一番でしょう。
続いて鯉ですが、形や色合いはフナに近いです。
口元にヒゲがあり、体長は60センチほどと、フナや金魚の倍以上あります。
これは一般的にノゴイ(野鯉)やマゴイ(真鯉)と呼ばれる種で、観賞用に体色を鮮やかな色合いにしたニシキゴイ(錦鯉)という品種もいます。
最後にメダカですが、こちらはダツ目メダカ科の魚で他の三種とは大きく異なります。
体長は3.5センチほどとかなり小さく、形もフナなどと比べると細長い体をしているのが特徴です。
「金魚」「フナ」「鯉」「メダカ」の簡単な見分け方は?
それぞれの特徴をお話ししたところで、見分け方を簡単にまとめてみましょう。
「金魚」「フナ」「鯉」「メダカ」の簡単な見分け方のポイント
「金魚」「フナ」「鯉」「メダカ」は同じ水槽で混泳(一緒に飼うこと)はできる?
金魚やフナ、鯉、メダカは同じ水槽で一緒に飼うことができるのでしょうか。
答えは「金魚、フナ、鯉はやろうと思えば可能だがメダカは不可能」です。
上述の通り、メダカは体が他の三種よりもずっと小さく、そのうえ他の三種が雑食性のためメダカを食べてしまうケースも発生します。
もし同時に飼うのなら、別々の水槽を用意する必要があります。
金魚、フナ、鯉は比較的水質を問わずに生きていける魚であるため、同じ水槽で飼うことも可能ではあります。
ただし雑食性のため、例えば体の大きな鯉が小さな金魚を食べてしまった…なんてことが起きる可能性もあります。
また、鯉はもちろん、金魚とフナも体がどんどん大きくなっていくので、もし実際に混泳を行うのであれば大きさに余裕がある水槽を用意する必要があります。
これらの点に注意しましょう。
さいごに
飼うにあたって、金鳥も鯉もメダカも様々な注意点はあります。
しかし金魚もメダカも比較的飼いやすい魚の一つです。
もしあなたも水槽が準備出来そうなのであれば、まず金魚やメダカの飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。