本ページはプロモーションが含まれています

言葉の違い

「至る」「到る(致す)」「届く」「及ぶ」「達する」の違いは?使い分けを例文で解説!英語では意味が違う?履歴書での使い方も

至る 到る 届く 及ぶ 達する 違い

「ある場所や地点などに到達する」ということを表すのに「いたる」という言葉があります。

辞書を見ると「いたる」には

  • 「至る」
  • 「到る」

の二つの表記があります。

この二つはどの様に使い分ければいいのでしょうか?

どうせ使うなら、ちゃんと使えるようにしたいですよね。

そこで今回は、「至る」「到る(致す)」の違いについて、わかりやすく解説していきます。

また、他にも「ある場所や地点などに到達する」という意味を表す言葉に、

  • 「届く」
  • 「及ぶ」
  • 「達する」

もあります。

それぞれの使い分けも、あわせて解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ちなみに今回の「至る」「到る」のように、同じ読み方で使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。

こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。

知識を深めよう!

「至る」の意味は?英語では何ていう?言い換えは?使い方を例文で解説

「至る」は、次のように使います。

至るの例文

  • 「彼は事故に巻き込まれ大けがをしたが、大事には至らなかった」
  • 「皆さんの努力の甲斐もなく倒産するに至ってしまいました」

このように、ある段階、状態になるという意味で使われます。

違う言い方にする場合は

  • 「なる」(大事にはならなかった)
  • 「及ぶ」(倒産するに及んでしまった)

のように表現します。

ですので、英語にする場合も「ある状態・程度などに及ぶ」といった意味の

  • 「come to」 

がふさわしいですね。

「到る(致す)」の意味は?英語では何ていう?言い換えは?使い方を例文で解説

「到る(致す)」は、次のように使います。

到るの例文1

  • 「峠を越えて山頂へ到る道に出ました」
  • 「夕方にはホテルに到りました」

このように、ある場所や地点に行きつく(到達する)という意味で使われます。

また、

到るの例文2

  • 「彼からは今に到るも連絡がありません」
  • 「交渉が難航して深夜まで到ってしまった」

このように、ある時期や時刻になることという意味でも使われます。

違う言い方にする場合は

  • 「着く」
    • (山頂へ着く道に出ました)      
    • (夕方にはホテルに着きました)
  • 「達する」
    • (今に達するも連絡がありません)
    • (深夜まで達してしまった)

のように表現します。

英語にする場合も「達する、着く」といった意味の

  • 「get to」

がふさわしいですね。

「届く」の意味は?英語では何ていう?言い換えは?使い方を例文で解説

「届く」は、次のように使います。

届くの例文

  • 「昨日母親から便りが届きました」
  • 「今日プレゼントが届く予定です」

このように、贈ったものが目的地に達するという意味で使われます。

違う言い方にする場合は

  • 「到着する」
    • (便りが到着した)
    • (プレゼントが到着する予定)

のように表現します。

英語にする場合も「到着する、着く」といった意味の

  • 「reach」

がふさわしいですね。

「及ぶ」の意味は?英語では何ていう?言い換えは?使い方を例文で解説

「及ぶ」は、次のように使います

及ぶの例文

  • 「地震の被害が各地に及んでいます」
  • 「対戦は三日にも及んでいます」
  • 「彼はついに犯行に及んだ」
  • 「相手は実力行使に及んできました」

このように 

  • ある範囲に達する(例文1,2)
  • 事態が発展しその状態にまでなる(例文3,4)

という意味で使われます。

違う言い方にする場合は

  • 「達する」
    • (被害が各地に達して達しています)
    • (三日に達しています)
  • 「至る」
    • (犯行に至った)
    • (実力行使に至った)

のように表現します。

英語にする場合も「達する」という意味の

  • 「reach」=「達する」
  • 「result」=「結果が~になる」

がふさわしいですね。

「至る」「到る(致す)」「届く」「及ぶ」「達する」の違いと使い分け方は?(履歴書での使い方も)

それぞれの言葉の意味がわかったところで、違いをまとめていきます。

「至る」「到る(致す)」「届く」「及ぶ」「達する」の意味の違い

  • 「至る」:ある状態になる
  • 「到る」:ある場所に行き着く、ある時期や時刻になる
  • 「届く」:物が目的地に着く、抽象的なものが相手に受け入れてもらえる
  • 「及ぶ」:ある所、時、数などに達する、事態が発展しその状態にまでなる
  • 「達する」:基準としている数値や地点に至る

という意味の違いがあります。

どれも「ある場所や地点などに到達する」というニュアンスで使われます。

しかし、使い分けの方法としては

「至る」「到る(致す)」「届く」「及ぶ」「達する」の使い分け方

  • 結果としてその状態や段階になることを表す時は⇒「至る」
  • 時間の経過によりなったり行き着いたりしたことを表す時は⇒「到る」
  • 実質的な物や抽象的なものがある地点まで送られたり着いたりすることを表す時は⇒「届く」
  • 伸びたり広がったりなどで離れた地点とつながるようなことを表す時は⇒「及ぶ」
  • 基準としている数値や地点に至ることを表す時は⇒「達する」

と、このようになります。

また、「いたる」という言葉をよく使うシチュエーションがこれ。

履歴書の決まり文句として、「現在にいたる」と使う場合がありますよね。

常用漢字として認められているのは「至る」だけなので、この場合は

  • 「現在に至る」

と表記する方が無難と言えます。

さいごに

以上、「至る」「到る(致す)」他、の違いについて解説してきました。

どれも微妙なニュアンスの違いになりますね。

ですので、よく理解して上手に使い分けてくださいね。

-言葉の違い