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「フードロス」「フードウェイスト」「食品ロス」の違いは?定義や使い分けを例文で解説!

フードロス フードウェイスト 食品ロス 違い

 

SDGsの意識から「フードロス」や「食品ロス」についての注目が多くなっています。

ほとんどの人が同じ意味として使っていると思いますが、厳密にはそれぞれ違いがあります。

 

特に、海外の人と話をするときは注意が必要になりますので、今回の解説をよく読んで上手に活用してください。

 

 

「フードロス」の意味と使い方の例

 

日本では、本来食べられる状態なのに、廃棄されてしまう食品の事を「フードロス」、と表現
されることが多いです。

 

しかし、海外で「フードロス」というと、少し意味が違ってきます。

 

国連食糧農業機関(FAO)では、「フードロス」の事を次のように定義しています。

 

フードロスとは?

  • 小売業者、食品サービス事業者、消費者を除く連鎖の中で、食品供給者の判断や行動によって生じる食品の量や質の低下の事

 

つまり、

  1. 生産者
  2. 製造・加工業者
  3. 流通業者
  4. 小売り業者
  5. 消費者

という食品の流れの中で、「小売業者・消費者」を除いた所で、廃棄されてしまう食品の事を「フードロス」と言います。

 

海外では「loss」というと「損失(失われた)」という意味が強く、消費者の目に触れる前の段階で生じる損失を表す言葉として使われます。

 

例えば

  • 収穫直前に、台風などの被害で落下してしまった果物。
  • 配送中の衝撃で少し潰れてしまった缶詰。
  • 形が異形で、出荷できない野菜。
  • 異物混入が見つかった物と同じ製造ラインにあった食品。

といった理由で廃棄せざるを得なくなったものが「フードロス(food loss)」になります。

 

 

「フードウェイスト」の意味と使い方の例

 

「フードウェイスト」は日本語で言うと、いわゆる「食品廃棄物」になります。

これも「フードロス」と同じように、海外では少し意味が違ってきます。

同じくFAOでは「フードウェイスト」の事をこう定義しています。

 

フードウェイストとは?

  • 小売業者、食品サービス事業者、消費者の判断や行動によって生じる食品の量や質の低下の事

 

つまり、先ほどの食品の流れの中の、「小売業者や消費者」の廃棄する食品の事を指しています。

 

これには小売業の他に、レストランなどの外食産業や消費者の食べ残し、調理後のごみなど廃棄される食品全般が含まれています。

 

英語で「waste」は「廃棄された(無駄にされた)」という意味になるので、海外では「food waste」は、消費者の行動によって生じる食品のロスと捉えられます。

 

例えば

  • スーパーなどで売れ残ったお惣菜。
  • 賞味期限の切れた食品
  • レタス、キャベツ、玉ねぎなどの一番外側の皮。
  • 作り過ぎて食べきれなかった食事。

といったようなものは全て「food waste」になります。

 

 

「食品ロス」の意味と使い方の例

 

「食品ロス」とは、本来まだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことを言います。

食べられるはずの部分(可食部)が対象になるので、先ほど例に挙げた

  • 収穫直前に、台風などの被害で落下してしまった果物。
  • 配送中の衝撃で少し潰れてしまった缶詰。
  • スーパーなどで売れ残ったお惣菜。
  • 賞味期限の切れた食品。

などを破棄することは全て「食品ロス」になります。

 

ですので、日本語の「食品ロス」は英語では「Food Loss and Waste」と表記されます。

 

ちなみに、

  • 「流通・販売」段階で食品を破棄する場合を「事業系食品ロス」
  • 自宅での食べ残しなどによる廃棄は「家庭系食品ロス」

と呼ばれます。

 

 

「フードロス」「フードウェイスト」「食品ロス」の違いは?使い分けと簡単な覚え方は?

 

「フードロス」「フードウェイスト」「食品ロス」の違いは、

  • 「フードロス(food loss)」:まだ食べることが出来るもので・生産・製造/加工・流通の過程で発生する食品の廃棄。
  • 「フードウェイスト(food waste)」:まだ食べることが出来るもので、小売り・外食・家庭などから発生する食品の廃棄。
  • 「食品ロス」:まだ食べることが出来るのに廃棄される食品全般。

 

となります。

 

具体的に言うと

  • 収穫直前に、台風などの被害で落下してしまった果物。
  • 配送中の衝撃で少し潰れてしまった缶詰。

などは「フードロス(food loss)」

 

  • スーパーなどで売れ残ったお惣菜。
  • 賞味期限の切れた食品。

などは「フードウェイスト(food waste)」

 

となり、それら全般を「食品ロス」と言います。

 

覚え方としては、消費者が手にすることが出来る段階の物かどうか?という基準で考えると覚えやすいかもしれませんね。

 

 

さいごに

 

以上、「フードロス」「フードウェイスト」「食品ロス」の違いを解説してきました。

現在、食品ロスを管轄する省庁は全て、「フードロス」ではなく「食品ロス」という用語を使っています。

関連する法律名も「食品ロス削減推進法」と「食品ロス」を使っています。

 

今後は「食品ロス」の英訳が「Food Loss and Waste」になるかもしれませんね。

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