「押さえる」と「抑える」。
この2つの漢字は、どちらも
「おさえる」と読むことができる漢字です。
「力を”おさえる”」、「格安物件を”おさえる”」、
「箱を”おさえる”」など、色んな場面で
この2つの漢字を使いますね。
しかしこの2つは読み方こそ同じなものの、
意味が少し違っています。
あなたは、この2つの漢字の
使い分けをすることができますか?
知らないと、間違った使い方をしてしまい、
恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません!
今回は、「押さえる」と「抑える」の
違いと使い分けについて解説していきます!
「押さえる」の正しい使い方
「ボタンを押す」のように
使うことができる「押される」の「押」。
この「押」を漢字辞書で調べると
こういった意味がありました。
- 動かそうとして上や横から力を加える。
- 圧力を加える。
- 状態・事柄をある基点から先へ進めようとする。
- 無理にする。強行する。
これらの意味を用いて、
「押さえる」で例文を作るとこんな感じです。
- 上から箱を押さえる
- 傷口をハンカチで押さえる
- 目頭を押さえる
このように「押さえる」は、
「外側から力を込めて”おさえる”」のが
正しい使い方です!
「抑える」の正しい使い方
「抑制する」や「抑止する」という風に
使われる「抑える」の「抑」。
この「抑」を漢字辞書で調べると、
こういった意味がありました。
- 上からおさえつけてとめる。
「抑」は意味が1つしかありませんが、
これを用いて例文を作るとこんな感じです。
- 怒りを抑える
- 物価の上昇を抑える
- 発言を抑える
このように「抑える」は、
「感情や数値など、上昇したものに対して”おさえる”」
のが正しい使い方です。
「押さえる」と「抑える」の違い
「押さえる」と「抑える」の、それぞれの意味について
説明しましたが、違いは分かりましたか?
まだわかってない人に分かりやすく説明すると、
この2つの違いは、
「”おさえる”対象のものに触れることができるかできないか」
の違いですね。
例えば、「怒りを”おさえる”」といった文章であれば、
怒りの感情は触れることができないため、「抑える」を使う。
「箱を上から”おさえる”」といった文章であれば、
「押さえる」を使うということです。
結構この2つは、違いが分かりやすい漢字なので、
1度覚えればしっかり使い分けができるかと思います。
後この2つは、読み方は同じでも、送り仮名も少し違うので
書く時はそこにも注意するようにしましょうね!
コメント
結局例題の「格安物件を”おさえる”」はどちらですか?
物件自体は触ることができるけど、正確には契約をおさえるという事だと思うので、契約自体には触れないのでこの説明では判断できません
コメントありがとうございます。
「物件を”おさえる”」という例文の場合、物件の契約を直接触れる事ができないので「抑える」の方が適任のように思えます。
ですが、この場合は「物件の契約を自分の懐から動かさないようにする」という意味があるので、「押さえる」の方を使うのが一般的です。
「抑える」は「抑止」という意味もあるので、この例文の場合には不向きという訳です。
この辺は日本語の難しいところですね(;’∀’)
ご指摘ありがとうございました。
押さえるの方には確保するという意味があるらしいですね。もちろん物質ではないものも然りです。なので触れるか触れないかの違いという判断の仕方は適切ではない、間違った解釈だと思います。