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「つるむらさき」「おかわかめ」「金時草」「モロヘイヤ」「ツルナ」の違いは?見た目の特徴や見分け方もわかりやすく解説

つるむらさき、おかわかめ、金時草、モロヘイヤ、ツルナ

 

「つるむらさき、おかわかめ、金時草、モロヘイヤ、ツルナって見た目が似ているけど、どう違うの?」

「ネバネバ野菜は健康に良い!って言うけど、なにを選べばいい?」

 

刻んだり茹でたりすると、ネバネバしたぬめりが出てくる野菜はいくつかあります。

このぬめりは水溶性の食物繊維や糖タンパク質といった栄養素で、胃や腸の調子を整えたり高血糖値や高血圧の予防に良いとされています。

 

今回はそんなネバネバ成分を含む葉野菜である

  • つるむらさき
  • おかわかめ
  • 金時草
  • モロヘイヤ
  • ツルナ

を詳しくご紹介します。

 

 

「つるむらさき」とは?見た目の特徴など

 

「つるむらさき」は中国南部から東南アジアにかけて幅広く育成されている、つる性植物です。

2000年近く昔から食用にされてきたと言われるほど、歴史のあるツルムラサキ科の野菜です。

 

茎が薄い紫色であるために「つるむらさき」の名前が付きましたが、こちらは主に染料や観賞用として用いられてきました。

現在市場に流通するものは、茎まで緑色の品種が主流になっています。

家庭菜園では、紫色の茎の品種もよく育てられています。

 

6〜8月ごろに旬を迎える夏野菜の一つで、カボチャやほうれん草などと同じ、緑黄色野菜の一つでもあります。

 

厚みのある葉や茎に熱を加えるとねばりが出て、独特の食感を味わえるため、茹でたあとに刻んでお浸しや和え物にして食べられることが多い野菜です。

 

 

「おかわかめ」とは?見た目の特徴など

 

「おかわかめ」は熱帯アメリカや熱帯アジアに自生している、つる性植物の一つです。

「雲南百薬(うんなんひゃくやく)」という別名も併せ持つ、ツルムラサキ科の野菜です。

 

茹でた後の見た目や食感が海藻のワカメにそっくりであるため、「おかわかめ」の名が付いたとされています。

別名の由来としては、中国から伝来した時に、長寿の薬草として伝えられた点と、実際に百薬の名に恥じないほど、栄養価を豊富に含んでいる点が理由として挙げられます。

 

つるむらさきの仲間ということで、同じように厚みのある葉と、熱を加えた時に出てくるぬめりが特徴です。

 

さらに「おかわかめ」は球根やムカゴ(葉の付け根にできる肥大化した肉芽のこと)も食べることができる野菜でもあります。

旬の時期も、春先の5月から葉が枯れてしまう10月までとかなり長いです。

 

 

「金時草」とは?見た目の特徴など

 

「金時草」は「きんじそう」と読み、熱帯アジアが原産のキク科の野菜です。

葉の表側は濃い緑色ですが、裏側が鮮やかな赤紫色をしており、この色が「金時芋」というさつま芋にそっくりだということで「金時草」の名前が付きました。

 

暑さに強く、夏に盛んに成長するため、大体7〜9月ごろに旬を迎えます。

 

江戸時代に中国から伝わった時、熊本県にある水前寺町で栽培が始まった経緯から、「水前寺菜(すいぜんじな)」という名前でも呼ばれます。

その後は石川県金沢市に伝わり、加賀野菜(金沢市で古くから栽培される伝統野菜)としても親しまれています。

 

他にも愛知県では「式部草(しきぶそう)」、沖縄県では「ハンダマ」など、様々な呼称でそれぞれの地域の伝統野菜として定着しています。

 

植物としての分類こそ違うものの、肉厚の葉や熱を加えた時に出てくる独特のぬめりなど、つるむらさきなどとよく似た特徴を持つ野菜です。

 

 

「モロヘイヤ」とは?見た目の特徴など

 

「モロヘイヤ」はインド〜中東が原産とされるシナノキ科の植物です。

特にエジプトでは、5000年以上も昔から一般的に普及している歴史ある野菜です。

6月から8月にかけて旬を迎える、夏野菜の一つでもあります。

 

かつて重病を患った王様がモロヘイヤを使ったスープを飲んで元気になったという故事から「王様の野菜」を意味する「ムルキーヤ」という名前が付き、それがなまって「モロヘイヤ」と呼ばれるようになりました。

 

葉の付け根に赤く細いひげのようなものがあり、ギザギザした見た目の葉を刻むと、ぬめりが出てくるのが特徴です。

このぬめりはもちろんですが、カルシウムやカリウムなどのミネラルも豊富に含んでます。

刻んでスープに入れる他にもヨーグルトやハチミツと一緒にミキサーにかけてジュースにすれば、肌荒れにも効果を発揮するなど、王様の野菜の名に恥じない力を持っています。

 

ただし、花を咲かせた後にできる果実や種には毒があるため、こちらを食べてしまわないよう注意が必要です。

 

「ツルナ」とは?見た目の特徴など

 

つるむらさきとよく似た名前の野菜で、「ツルナ」という野菜があります。

「ツルナ」は海岸の砂地に自生するハマミズナ科の植物で、つる状の茎が地面を這うように広がる姿から「ツルナ」の名前が付きました。

 

海岸に自生するという特性から、肉厚の葉には余分な塩分を分けるための塩嚢細胞という部位があるため、光に当てると少し濡れたような見た目になります。

 

5月から10月にかけて、若い葉と茎を摘み取ることで食用にできます。

また、刻んで乾燥させたものを生薬として用いることもあります。

 

下茹でなどの加熱調理をすると、シャキシャキの食感と青臭さやクセの少ない味わいを楽しむことができ、お浸しや炒め物、天ぷらなどにして食べることが出来ます。

 

今日ご紹介した他の野菜とは違い、ぬめり成分はありませんが、つるむらさきと混合されがちなので注意してくださいね。

 

 

「つるむらさき」「おかわかめ」「金時草」「モロヘイヤ」「ツルナ」の違いや見分け方は?

 

最後に、今日ご紹介した野菜の違いについて簡単にまとめてみましょう。

  • つるむらさき→名前の通り、茎や蔓が紫色をしている。
  • おかわかめ→茹でた時の見た目や食感がワカメに似ている。
    球根やムカゴも食べることができる。
  • 金時草→葉の裏側が鮮やかな赤紫色をしている。
    様々な呼称で地域の伝統野菜として定着している。
  • モロヘイヤ→葉の付け根にひげがある。
    花を咲かせた後の果実や種に毒があるため注意が必要。
  • ツルナ→海岸の砂地に自生する。
    名前こそつるむらさきと似ているが、ぬめりはない。

 

 

「つるむらさき」と「おかわかめ」は葉だけ見ると見た目もそっくりですが、「おかわかめ」の方が粘りが強くクセの強い味わいです。

「金時草」は葉の裏側を見れば一目瞭然でしょう。

「モロヘイヤ」は葉の付け根のひげを見ることで判別が出来ます。

 

また、もし家庭菜園などで栽培する場合は、果実や種を子供が誤飲・誤食しないよう注意が必要です。

「ツルナ」は光に当てると葉が濡れたように見えます。

 

重ねて言いますが、ぬめりはないので「つるむらさき」と混合してしまわないよう注意してくださいね。

 

 

さいごに

 

いかがでしたか?

栄養素が豊富なネバネバ野菜は、今日紹介した他にもたくさんあります。

美味しく食べられるレシピも多く存在しますので、「最近体調が気になるし食べてみようかな……」と思った時はぜひ調べてみてくださいね!

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