「あなたが何を言っているか聞こえない!」
高齢者の方に、こう言われた経験はありませんか?
また、相槌は打ってくださるけど、内容を理解されている様子がないってことありませんか?
分かります、私も慣れていないうちは耳の遠い方に対して、何を言っても反応していただけないといったことが、たびたびありました。
でも大丈夫です!
耳が遠い方への聞き取りやすい声かけのやり方があります。
さらに、ほぼ聞こえない方に対しても、コミュニケーションのとり方があるのです。
あなたもこれからお話しすることを聞いていただければ、耳が遠い高齢者の方に対しての話し方を知ることができます。
そうすることで、話も簡単に伝わり、距離も近くなりますよ。
それでは高齢者への話し方やコミュニケーションについてお話ししていきますね。
高齢者の方への話し方のポイントは?
高齢者の方への話し方を間違ってしまうと、相手にとっては聞き取りにくくなってしまいます。
私がおすすめする話し方のポイントは以下の通りです。
- ゆっくり適度に大きい声で話す
- 少し低めの声で話す
- 文章を短く区切る
- 時には聞き役に徹する
それぞれについて説明しますね。
ポイント1:ゆっくり適度に大きい声で話す
ゆっくりした速度で、適度に大きな声で話すことが必要です。
なぜなら早口で言われても伝わらないし、声が小さすぎても聞こえないからです。
かといってあまり大きな声で話すと、難聴を余計に悪くする恐れがあります。
あなたも早口言葉を一字一句間違わずに聞き取れと言われても難しいですよね。
高齢者にとっては、普通に話すスピードがそれにあたるのです。
また、あなたにとってのささやき声は、高齢者にとって、小さめのあなたの声に匹敵します。
そのため、ゆっくり適度に大きい声で話しかけましょう。
ポイント2:少し低めの声で話す
声のトーンなんて関係ないと思うでしょうが、少し低めの声で話すことも重要です。
なぜなら、年齢を重ねてくると、人間の耳は高音域を聞き取りにくくなるためです。
低い音って、実は響きやすいのです。
耳が遠い方に対しても同様で、少し低めの声ならば多少小さくても聞き取りやすいのです。
ポイント3:文章を短く区切る
文章を短く区切ることも重要です。
なぜなら、長い文章だと例え聞き取れていても聞き取りづらいからです。
それに、文章の一部が聞き取れず、意味が分からなくなる可能性もあります。
出来る限り単語ごとに区切ることで、もし聞こえていなくても、聞こえていない反応が返ってきやすくなります。
よって、文章を短く区切ることも重要です。
ポイント4:時には聞き役に徹する
時には高齢者の話にそっと耳を傾けましょう。
会話とは言葉のキャッチボールです。
あなた一人が要件を話す事が会話ではありません。
あなたが話したことに対し、相手の言葉を聞いてみましょう。
また、相手の意見を聞いてみましょう。
そうすることで、話を正確に伝えることにつながりますし、何より相手との信頼関係が深まりやすくなります。
なぜ高齢者とのコミュニケーションが重要なの?理由をわかりやすく
なぜ高齢者とのコミュニケーションが重要なのでしょうか?
それはコミュニケーションなしでは、良好な関係作りが出来ないためです。
コミュニケーションがもたらす重要な効果については以下の通りです。。
- 相手の個性について知り、尊重するため
- 協力し合える関係になるため
それぞれについて説明しますね。
理由1:相手の個性について知り、尊重するため
コミュニケーションをとることによって、相手の個性について知ることができます。
外見だけでも多少は知ることはできますが、すべて把握することは難しいでしょう。
でも、コミュニケーションを取ることによって、より良く知ることができるのです。
どんなことが好きなのか、どういった点で困っているのかなど、話すことによって深く知ることができます。
また、体調や気分がどのような状態かも把握しやすくなります。
よって、相手の個性を知る重要な要因になるのです。
そうすることで、一個人として尊重した介護の提供に役立ちます。
理由2:協力し合える関係になるため
コミュニケーションをとることにより、協力し合える関係になることも重要な要因です。
なぜなら介護は介助者一人の力でできる場面ってそんなに多くないからです。
移乗一つとっても、あなただけの力で移乗するなんて難しいでしょう。
また、相手は物ではありません。
相手が痛がったり傷がつくような介助をする訳にはいきません。
そんな時に、コミュニケーションをとることで、適切にお互いが動くことができます。
ですので、協力関係を構築するためにも、コミュニケーションは重要です。
高齢者とのコミュニケーションが上手く行かない場合はどうする?
高齢者と話すことが出来ずに、コミュニケーションがうまくいかないと思った時には、以下の方法を試してください。
- ボディランゲージを使う
- 文字や絵を書き、それを見てもらう
それぞれについて説明しますね。
コミュニケーションのコツ1:ボディランゲージを使う
言葉を話すと同時に、ボディランゲージを使ってみましょう。
なぜなら高齢者の方は、言葉だけでは聞き取りづらくても、行動を見ることで判断しやすくなるからです。
例えば、食事の時間という場合はご飯を食べる仕草をしてみてください。
見慣れた動作を実際にすることで、相手も言葉を理解しやすくなります。
コミュニケーションのコツ2:文字や絵を書き、それを見てもらう
耳が遠くて言葉が伝わりにくいと感じた場合、文字や絵を書いて見てもらうのも効果的です。
なぜなら、耳が遠くても目が見えていれば、文字や絵で何をするか判断できるからです。
例えばトイレに誘導したい場合は、トイレに行きましょうという文章とともに、トイレのマークを書いたりすると効果的ですね。
この方法ならば、例え声が通じなくとも伝わります。
よって、文章や絵を見せることも効果的です。
例え相手が耳が聞こえにくかったり聞こえなくとも、無理に手話を覚える必要はありません。
「高齢者の方との話し方」のさいごに
どうしても高齢になると、耳が聞こえづらくなってきます。
そんな時にどう対応するかということは介護において重要な項目です。
- 耳が聞こえなくても話すことができる
- 耳は聞こえるけど、話すことができない
こういった方もいらっしゃいます。
あなたがどう対応するかで、高齢者様の生活は大きく変わってきます。
せっかくですので、誠意ある対応をして、お互いにとってよい時間を過ごすように心がけてくださいね。