利用者さんの髪を洗ってあげたいんです。
入浴時ならば、出来るけど・・・
部屋で、ましてやベッド上では、どうやって洗髪したらいいのでしょうか?
たしかに、ベッド上での洗髪は難しそうですよね。
わかります。
私も最初は、洗髪=入浴介助の一環だと思っていました。
でも大丈夫です!部屋でも、更にベッドでも、洗髪はできるのです。
あなたもこれからお話しすることを聞いていただければ、洗髪の方法について理解できますよ。
また、ベッド上でも可能だから、寝たきりの方に対しても洗髪介助ができ、利用者さんの清潔が保てます。
どの利用者さんにだって、清潔でいてほしいですよね?
では、洗髪のやり方について、準備物や便利グッズ・方法など順を追ってお話ししていきますね。
介助の参考記事
洗髪介助のやり方!準備するものは?
ベッド上での洗髪。
準備する物と便利に使えるグッズは以下の通りです。
洗髪介助に用意するものと便利グッズ
- フェイスタオル数枚とバスタオル
- 洗面容器かバケツ
- くし
- シャンプーやリンス
- お湯(38℃~40℃)の入った大きめのペットボトル
- ドライヤー
- バスタオル
- ビニールシート
- ケリーパッド(洗髪器)
ここで、便利グッズである、ケリーパッドに関して説明しますね。
ケリーパッドとは、簡易的な洗髪器です。
作り方は以下の通りです。
ケリーパッドの作り方
- 2枚重ねたバスタオルを巻き、棒状にします
- 1で作ったものをU字に曲げ、大きなビニール袋に入れます。
- ビニール袋の空気を抜き、両端を洗濯ばさみで止めて完成です。
ケリーパッドは通販でも購入できるので、便利です。
洗髪介助の手順は?
洗髪介助の手順は以下の通りです。
洗髪介助のやり方手順
- 頭をベッド手前によせて、低い位置になるようにクッションなどを使い調整します。
- 頭の周りにバスタオルとビニールシートを敷きます
- 首筋や胸が濡れないように、フェイスタオルをかけます
- ケリーパッドを頭の下に当てます。
- この際に、U字の隙間の部分を洗面容器かバケツの中に入れます
- 髪を軽く整え、頭皮をお湯で洗います
- シャンプー・リンスをつけて洗います
- タオルで泡をふき取ってからお湯ですすぎます
- 片手で利用者さんの頭を支え、もう片手でケリーパッドを外します
- 頭をゆっくりバスタオルの上におろします
- 乾いたタオルで髪の水気を取ります
- 利用者さんの顔を保護しながら、ドライヤーで髪を乾かします
洗髪介助における注意点は?
洗髪介助における注意点は以下の通りです。
洗髪介助時の注意点
- 洗髪の際には爪を立てず、指の腹で行う
- 頭をむやみに動かさない
- 室温は20~25℃にしておく
それぞれについて説明しますね。
注意点1:洗髪の際には爪を立てず、指の腹で行う
洗髪の際には必ず指の腹で洗いましょう。
なぜなら、爪を立てて洗ってしまうと、頭皮を傷つけてしまう恐れがあるからです。
そうでなくても、爪を建てられた側は痛いですよね。
また指の腹で洗うことにより、頭皮マッサージ効果も期待できます。
よって洗髪の際には指の腹で洗うことを心がけてください。
注意点2:頭をむやみに動かさない
頭をむやみに動かしてはいけません。
むやみに動かしてしまうと、めまいがする恐れがあります。
あったかいお湯を使って頭を洗うため、浴槽とでするのと同じような状態になります。
そんな中、頭を揺らすことをイメージすると分かりやすいでしょう。
そんなことをしたら、のぼせてしまいますよね。
よって、頭はむやみに動かさないようにしましょう。
注意点3:室温は20~25℃にしておく
洗髪する際にも、室温には気を付けておきましょう。
お湯を使うから、多少寒くても大丈夫かな、と思うかもしれません。
しかし、お湯が覚めると、洗髪されている側は寒気を感じます。
ましてや利用者さんならば、それが原因で体調を崩す恐れがあります。
よって、室温は20~25℃にしておきましょう。
さいごに
清潔保持や感染症予防の観点から、洗髪は非常に重要です。
可能ならば入浴介助するのが良いのですが、難しいこともあるでしょう。
そんな時には寝たきりでも可能な洗髪介助をしてあげましょう。
寝たままの洗髪介助ならば、入浴介助に比べて利用者さんの負担も軽減されます。
最低でも適度な間隔で洗髪介助を施し、利用者さんに気持ちよさを与えてあげてくださいね。