うなぎの食べ方といえば、どんな食べ方を思い浮かべますか?
代表的な食べ方である濃厚なタレを付けた蒲焼きは、白いご飯との相性が抜群でとっても美味しいですよね。
今回はうなぎと白いご飯を一緒に食べる
- 「うな丼」
- 「うな重」
- 「ひつまぶし」
について、それぞれの特徴や違いについて分かりやすくご紹介します。
「蒲焼き」とは?焼き方、さばき方、値段、食べ方の特徴など
まず最初に「蒲焼き」についてご説明します。
「蒲焼き(かばやき)」とは
- 魚を開いて中骨を取り除く
- 串を打って素焼きする
- 醤油・みりん・料理酒・砂糖などを混ぜ合わせたタレを付けて二度焼きする
このような工程で調理される魚料理のことを指します。
一般的に蒲焼きと言われると、うなぎが思い浮かぶかと思います。
しかしサンマやイワシの蒲焼きを缶詰にしたものも普及しています。
かつてはうなぎを捌くことなく、口から竹串を刺して焼いていました。
その形がガマ(蒲)という植物の穂に似ていたことから「蒲焼き(がまやき)」と呼ばれるようになり、そこから転じて現在の呼び名になったと言われています。
現在の蒲焼きは大きく分けて二種類の焼き方があります。
- 背骨側から開いて一度素焼きにしたあと、蒸してからタレを付けて本焼きをにする関東風
- 腹側から開いて最初からタレを付けて焼く関西風
と、焼き方にも違いがあります。
スーパーなどでは、大体一尾2000〜2500円ほどで販売され、家庭でも気軽にうなぎの蒲焼きを食べられるようになっています。
余談ですが、タレを付けずに焼くことを「白焼き」と呼び、専門店などに行くと、おつまみとしてメニューに載っていることもあります。
「うな丼」とは?焼き方、さばき方、値段、食べ方、器の特徴など
「うな丼(鰻丼)」とは、うなぎの蒲焼きをどんぶりに盛ったご飯の上に乗せて食べる料理です。
お店によっては並や上などの違いがあります。
この違いは基本的に、うなぎの量の増減だけで、うなぎの質が変わることはありません。
金額も店舗や地域によって異なります。
おおよそ1500〜2000円前後で提供され、ひつまぶしやうな重も併せて提供している専門店などにおいては一番低い値段で提供されるメニューであることがほとんどです。
- どんぶりが重箱に比べると庶民的な器である点
- 頭や尾に近い部分を使っても盛り付けに違和感がない点
などが比較的安い理由として挙げられます。
「うな重」とは?焼き方、さばき方、値段、食べ方、器の特徴など
「うな重(鰻重)」とは、うな丼と同じく、器に盛ったご飯の上にうなぎの蒲焼きを乗せて食べる料理です。
庶民的などんぶりではなく、少し高級感のある重箱にご飯を盛り付けます。
ご飯の上にうなぎの蒲焼きを乗せて食べるというのは、うな丼と同じです。
器の違いで呼び方が変わります。
また、うなぎとご飯を交互に重ねて盛り付けることもあり、「うな重」は「鰻重ね」を意味するという説もあります。
おおよそ2500〜3000円前後が平均的な価格です。
重箱に美しく盛り付けるために胴体の部分を使用します。
その結果、うな丼よりうなぎの量が多く、さらに肝吸い(うなぎの肝を入れたお吸い物)や小鉢が付く上位メニューとして位置付けられていることがほとんどです。
「ひつまぶし」とは?焼き方、さばき方、値段、食べ方、器の特徴など
「ひつまぶし」とは蒲焼きにしたうなぎを小さく切り分けて、「櫃(ひつ)」と呼ばれる蓋付きの器に盛ったご飯の上に乗せ(まぶし)たものを、茶碗などに取り分けて食べる料理のことです。
名古屋名物として知られています。
飲食店などでは一般的に、わざびや刻みネギ・刻み海苔などの薬味、出汁やお茶が添えられて提供されます。
うな丼として普通に食べる他にも薬味を乗せたり、お茶漬けにしたりすることで、味の変化を楽しみながら食べることが出来ます。
- 通常の蒲焼きとして提供するには型崩れをしているものや、切れ端の部分を細かく刻んでご飯に乗せて提供を始めたのが始まりとする説
- うなぎを手早く焼くと臭いが残るため薬味を入れてお茶漬けにしたという説
など、ひつまぶしの始まりには諸説あり、正確な由来は判然としません。
- 薬味や出汁などセットとなる食材が多い点
- 他のメニューに比べると、うなぎの量を自由に調整できるという点
このような理由から、価格の幅が広く、複数の食べ方を楽しめるという点からも、値段は3000〜5000円前後で提供されることが多いです。
「蒲焼き」「うな丼」「うな重」「ひつまぶし」の違いや見分け方は?
最後に「蒲焼き」「うな丼」「うな重」「ひつまぶし」のそれぞれの特徴について比べてみましょう。
「蒲焼き」「うな丼」「うな重」「ひつまぶし」の違いまとめ
- 蒲焼き→魚を開いて中骨を取り除き、素焼きをしてからタレを付けて二度焼きする魚料理のこと。
「うな丼」「うな重」「ひつまぶし」の全てに使われる。 - うな丼→うなぎの蒲焼きをどんぶりに盛ったご飯の上に乗せて食べる。
庶民的などんぶりに盛り付けられる点、頭や尾に近い部分を使っても違和感なく盛り付けられる点から、他のメニューの中では一番手頃な値段に設定される。 - うな重→うなぎの蒲焼きを重箱に盛ったご飯の上に乗せて食べる。
高級感のある重箱に盛り付けられる点、胴体の部分を使用するためうなぎの量が増える点などから、肝吸いや小鉢を添えてうな丼の上位メニューとして価格が設定されていることが多い。 - ひつまぶし→小さく切り分けたうなぎの蒲焼きを「櫃(ひつ)」に盛ったご飯の上に乗せ、茶碗などに取り分けて食べる。
薬味や出汁を添えて提供され、通常のうな丼として食べる他にも薬味を乗せたりお茶漬けにしたりと味の変化が楽しめるようになっている。
セットとなる食材が多い点、他のメニューに比べるとうなぎの量を自由に調整できるという点から、価格の幅が広い。
さいごに
いかがでしたか?
少し値の張るうなぎ料理は日頃なかなか口にする機会はありませんが、自分や部下へのちょっとしたご褒美や、お客様や取引相手へのおもてなしなどにはぴったりです。
機会があれば、ぜひそれぞれのうなぎ料理を食べ比べてみてください。
新たな発見があるかもしれませんよ。