- 「金目の煮付け」
- 「お煮しめ」
- 「もつの煮込み」
など、煮物にもいろいろな種類があります。
どれも「煮る」という意味では、同じような料理の名前ですが、それぞれなにが違うのでしょうか?
今回は、「煮付け」「煮物」「煮しめ」「煮込み」の違いについて、わかりやすく解説していきます。
ちなみに今回の「煮付け」「煮しめ」のように、使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。
こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。
知識を深めよう!
「煮付け」の意味は?英語では何ていう?
「煮付け」とは、煮汁と一緒に煮込みながら味を付けていく調理法のことを言い、最初から少量の煮汁で煮るのが特徴になります。
甘辛く、煮汁が少し残るくらいまで濃く煮た料理で、「カレイ」や「金目鯛」など、煮魚料理に多く用いられます。
煮崩れさせないように、強火で比較的短時間で煮ていきます。
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英語では、
- 「~boiled in soy sauce(醤油で煮た~)」
という表現になります。
例えば、「カレイの煮付け」は、「a flounder boiled in sweetened soy sauce」となります。
「煮物」の意味は?英語では何ていう?
「煮物」とは、だし汁あるいは水で材料を煮て調味した料理の総称のことを言います。
具材を「煮て」料理したもの全般を、「煮物」と言うので、
- 「煮付け」
- 「煮しめ」
- 「煮込み」
等も全て、煮物の一種ということになります。
英語では、「煮る」という意味の、
- 「simmered」
を使って表現します。
例えば、「肉じゃが」の場合は、「simmered potatoes and pork 」となります。
「煮しめ」の意味は?英語では何ていう?
「煮しめ」とは、具材を煮汁がなくなるまで長時間煮込んだ料理法のことを言います。
煮汁がなくなるまで長時間煮るので、具材に出汁がよく浸みこみ、日持ちがよくなるという特徴があります。
ですので、おせち料理や仕出し弁当などに適した調理法です。
食材は、根菜類、こんにゃく、昆布などがよく使われますね。
直訳する英語は無いので、
- 「The cooking technique of taking time to simmer the contents so as to leave no broth left」
- (煮汁が残らないように時間をかけてじっくり煮る調理法)
のように表現します。
「煮込み」の意味は?英語では何ていう?
「煮込み」とは、煮汁を十分に入れて長時間弱火で煮る料理法のことを言います。
材料から出た旨味が溶け出した汁を再び材料に吸収させる事を目的としていて、
- 肉じゃが
- もつ煮
- ポトフ
などを作るときの料理法になります。
英語では「とろ火で煮る」という意味の、
- 「stew」
になります。
「煮付け」「煮物」「煮しめ」「煮込み」の違いは?(味付けや賞味期限も違うの?)
それぞれの意味がわかったところで、「煮付け」「煮物」「煮しめ」「煮込み」の違いをまとめていきましょう。
「煮付け」「煮物」「煮しめ」「煮込み」の違いまとめ
- 「煮付け」は、
- 少量の汁で、煮ながら甘辛く味を付けていく
- 煮崩れしないために、強火で短時間で煮る
- 魚の料理によく使われる調理法
- 常温では半日程度しか持たないので、家庭で食べるお惣菜向け
- 「煮しめ」は、
- 濃い目の煮汁がなくなるまでじっくり煮込んだもの
- 根菜類などを煮るときに使われる調理法
- 日持ちがよく常温で3日、冷蔵庫で5日程度保存が可能なので、お正月料理や仕出し弁当などに向いている
- 「煮込み」は、
- たっぷりの煮汁で長時間弱火で煮込んだもの
- カレー、シチュー、ポトフなど味は料理によって違い、煮汁と具材を一緒に食べるものが多い
- 1日2日程度は持つが、出来ればその日のうちに食べた方が良い
- 「煮物」は、
- だし汁あるいは水で材料を煮て調味した料理の総称になるので、「煮付け」も「煮しめ」も「煮込み」も全て大きな括りで「煮物」ということになります。
さいごに
以上、「煮付け」「煮物」「煮しめ」「煮込み」の違いについて解説してきました。
「煮物」と一口に言っても、それぞれ様々な特徴があります。
違いをよく理解して、美味しい料理を作ってくださいね。