寝たきりの高齢者の口腔ケアって大変ですよね。
座っている人なら、まだしやすいけど、寝たきりの人だと誤嚥の危険もあって苦手・・・
そんな風に思っていませんか?
分かります。
私も介護の仕事をし始めたときは、寝たきりの人の口腔ケアって、怖かった覚えがあります。
でも大丈夫です!
難しいと思われがちな口腔ケアにも正しい介助方法があるのです。
これからお話しする方法を行っていただければ、あなたも意外とすんなり口腔ケアを実施することができますよ。
それでは、口腔ケアの手順とそのポイント等についてお話ししていきますね。
寝たきり高齢者の口腔ケアの手順は?
寝たきり高齢者の口腔ケアは、基本的に以下の順番で行いましょう。
- うがい
- 義歯の洗浄
- 口の中の粘膜部分の洗浄
- 歯磨き
- うがい
寝たきり高齢者の口腔ケアのコツや注意するポイントは?
それでは、先に挙げた口腔ケアの手順ごとに、コツや注意するポイントをお話していきます。
口腔ケアの手順1:うがいのコツ・注意点
ベッドをフラットのままにしてはいけません。
必ず、食事介助と同様にベッドをギャッチアップしましょう。
寝たきりということは、嚥下機能も落ちていることが多いです。
それに、あなたも寝ている状態でうがいすることなんて困難でしょう。
健康な人であっても、おそらく誤嚥します。
よって、ギャッチアップは忘れずにしましょう。
また、うがいする代わりに、湿らしたガーゼや口腔ケア用スポンジを取り入れることも効果的です。
ガーゼやスポンジを使用する場合、水分を口腔内に入れることはありません。
また、乾燥している口腔内を局所的にも湿らすこともできます。
安全に、かつ口腔内を簡単に湿らすためにも、ガーゼや口腔ケアスポンジを使うのは効果的です。
口腔ケアの手順2:義歯の洗浄のコツ・注意点
義歯は外して歯ブラシなどで洗浄するのは当然です。
間違っても義歯をつけっぱなしで歯磨きはしてはいけません。
可能ならば、入れ歯洗浄剤にしばらくつけておきましょう。
義歯って、ずっとつけているため、雑菌がわいていることもあります。
口腔内に傷などあれば、その雑菌が傷の内部に入り込んで感染症を招く可能性があります。
よって、可能ならば入れ歯洗浄剤を併用することをお勧めします。
また、介助者と高齢者さんの感染症予防の為、義歯の取り出しの際には手袋をつけましょう。
介助者の手に雑菌がないとは限りません。
雑菌を高齢者さんの口腔内につけてもいけません。
また、高齢者さんの口腔内の雑菌が介助者の手の傷についてもいけません。
よって、義歯に触れる際には必ず手袋をつけましょう。
口腔ケアの手順3:口の中の粘膜部分の洗浄のコツ・注意点
口腔内の粘膜部分にも意外と汚れが溜まっているのです。
そこを磨くときの注意事項は優しく汚れを取り除くことです。
可能ならばスポンジブラシやウエットティッシュを使いましょう。
粘膜は弱く、硬い歯ブラシで強くこすれば、すぐ傷がつきます。
傷がついてしまうと、雑菌がわき、感染症にかかる可能性もあります。
それでは逆効果です。
よって、口腔内は柔らかいものを使って優しくふき取りましょう。
口腔ケアの手順4:歯磨きのコツ・注意点
歯磨きをする際も、口腔内同様、優しく磨きましょう。
高齢者さんだと歯茎も弱く、強くこすってしまうと傷がつきます。
傷をつけてしまうと、感染症を招きます。
歯磨きをして余計に感染症を招くと、本末転倒です。
よって、優しく磨いてあげましょう。
さいごに
寝たきり高齢者さんの口腔ケアって、意外と難しいと思われがちです。
でも実は、うがいなど水気にさえ注意したら、普通の人とそんなに変わらないのです。
恐れずに、口腔ケアにチャレンジしてみてくださいね。
口腔ケアに大事なのは、優しく丁寧にすることなのです。
他の介助同様、相手の方のことを思って行う優しいケアが重要です。
怖がらずに落ち着いて、優しく行ってみてくださいね。