「えんどう豆」と聞くと、あなたは何を思い浮かべるでしょうか?
えんどう豆といっても、
- 「うすいえんどう」
- 「グリーンピース」
- 「きぬさや」
- 「さやえんどう」
など様々なものがあります。
実はこれらは全て「えんどう豆」であって、同じ野菜なんですよ。
でも、呼び方が違うのだから、なにか理由があるはずです。
そこで今回は、「うすいえんどう」「グリーンピース」「えんどう豆」「実えんどう」「うぐいす豆」の違いについて、わかりやすく解説していきます。
「うすいえんどう」とは?旬の時期や味、食べ方などは?
「うすいえんどう」とは、エンドウ豆の一種で、さやを取って中の未成熟の身を食べる「実えんどう」です。
グリーンピースの改良種で、皮が薄く、青臭さが少ないのが特徴になります。

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明治時代に、アメリカから輸入され、大阪府羽曳野市碓井町(うすいちょう)で栽培されたことが、名前の由来になったと言われています。
現在は、より温暖な和歌山県で生産され、主に関西圏を中心に流通しています。
春から初夏にかけてが旬になり、ピークは4月頃になります。
味わいは、グリーンピースよりも、ほくほくした食感で、豆の甘味を感じることが出来ますよ。
定番の食べ方は、豆ごはんですね。
他にも、塩ゆでにして冷凍保存し、サラダ、スープ、卵とじなど、色々な食べ方が出来ます。
「グリーンピース」とは?旬の時期や味、食べ方などは?
「グリーンピース」とは、エンドウの種を未成熟の柔らかい実の時に収穫したもののことで、「うすいえんどう」と同じ「実えんどう」です。
収穫されると、缶詰や冷凍加工されて出荷されることが多く、店頭では一年中手に入ります。
しかし、生の「グリーンピース」は、春から初夏にかけてが旬になります。
鮮やかな緑色と、少し青臭い香りが特徴的です。
生のものは、甘みや、缶詰などにはない風味がありますよ。
缶詰などのものはそのまま使えますが、生のものは、2~3分塩ゆでをします。
食べ方として、炊き込みご飯、サラダ、スープ、卵とじなどで使われます。
「えんどう豆」とは?旬の時期や味、食べ方などは?
「えんどう豆」とは、マメ科エンドウ属に分類される一、二年草の野菜のことを言います。
実は、「えんどう豆」には
- 豆を食べる「実えんどう」(グリーンピースなど)
- さやごと食べる「さやえんどう」(絹さやなど)
これらに分類されます。
更に、「実えんどう」には
・未成熟な種を食べる、実の色が緑色の「青えんどう豆」
・完熟して乾燥した種を食べる、実の色が赤褐色の「赤えんどう豆」
があります。
これら全ての総称が「えんどう豆」になります。
「えんどう豆」全体的に旬の時期は、春から初夏にかけてです。
さやごと食べる「えんどう豆」で一番メジャーな「絹さや」は、甘みがほのかにあり、平べったい形をしていて、シャキシャキしたっ食感が特徴です。
料理では、茹でて、彩りや付け合わせとして使われます。
「青えんどう豆」「赤えんどう豆」は、主に加工用として用いられ、
- 「青えんどう豆」:甘納豆、炒り豆、うぐいす餡
- 「赤えんどう豆」:蜜豆、豆大福、和菓子に落雁
などに使われます。
「実えんどう」とは?旬の時期や味、食べ方などは?
「えんどう豆」の種類のうち、さやではなく豆を食べるものが、「実えんどう」です。
一番一般的なものが、「グリーンピース」で、これを成熟させたものが甘納豆などに使用する、「青えんどう豆」です。
また、
- 蜜豆などで使用する「赤えんどう豆」
- 皮が薄く、青臭さが少ないものに改良されたものが「うすいえんどう」
と、様々な種類があります。
「うぐいす豆」とは?旬の時期や味、食べ方などは?
「うぐいす豆」とは、その様な名前の豆があるのではなく、「青えんどう豆」の熟したものを甘煮にした食品のことです。
その名前の通り、うぐいす色をしていて、砂糖を使って煮込むので、甘くほくほくした食感が特徴になります。
そのまま食べても美味しいですが、
- パン生地に混ぜて、うぐいす豆パン
- 甘納豆
などにして食べられています。
名前からすると、うぐいすの鳴く春先が旬と思われますが、実際には、明確な旬はありません。
加工品ですからね。
「うすいえんどう」「グリーンピース」「えんどう豆」「実えんどう」「うぐいす豆」の違いと見分け方は?
「えんどう豆」とは、マメ科エンドウ属に分類される一、二年草の野菜のことで、「さやえんどう」と「実えんどう」に分かれます。
- 若くてさやが柔らかい状態で収穫
- さやごと食べられる
ものが、「さやえんどう」(絹さや、スナップエンドウなど)です。
- 成長を終え十分に膨らんだものを収穫
- さやを除いて種だけを食べる
ものが、「実えんどう」です。
次に「実えんどう」は、「グリーンピース」と「青えんどう豆」に分けられます。
- 未成熟の種を収穫したものが、「グリーンピース」
- 完熟して乾燥した種を収穫したものが、「青えんどう豆」
です。
また、「グリーンピース」を品種改良し、大阪府羽曳野市碓井町(うすいちょう)で栽培されたものが、「うすいえんどう」です。
「青えんどう豆」を甘煮したものが、「うぐいす豆」です。
つまり、
- 収穫時期
- 食べる部分や食べ方
の違いで名称が変わりますが、根本的には、「うすいえんどう」「グリーンピース」「実えんどう」「うぐいす豆」は同じ野菜のことで、それら全ての総称が、「えんどう豆」というわけです。
さいごに
以上、「うすいえんどう」「グリーンピース」「えんどう豆」「実えんどう」「うぐいす豆」の違いについて解説してきました。
実は、スーパーでよく見かける、「豆苗」も「えんどう豆」なんですよ。
「豆苗」は、「えんどう豆」の若い芽のことで、水耕栽培技術の進歩に伴い、広く普及するようになったと言われています。
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春から初夏にかけてが旬の「えんどう豆」を、これを機に、色々な形で楽しんでみるのも良いかもしれませんね。