料理やスイーツに使われるハチミツですが、実際に食べることが出来るものは、1000種類以上あると言われています。
その中でも、アカシア蜂蜜は「ハチミツの女王」とも呼ばれる程人気があるものです。
でも、アカシア蜂蜜と、スーパーなどでよく売っている百花蜜って、なにか違いがあるのでしょうか?
今回は、はちみつの代表的な種類である、アカシアと百花の違いについて、わかりやすく解説していきます。
「アカシア蜂蜜」とは?味や栄養、特徴、見た目、使い方は?
「アカシア蜂蜜」とは、「ニセアカシア」という植物の花から集められたはちみつのことを言います。
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- ・クセがなく
- ・甘さ控えめで
- ・スッキリした上品な味わい
が特徴で、誰にでも食べやすく、日本では、「はちみつの女王」とも呼ばれるほど人気が高いはちみつです。
見た目も、他のはちみつと比べ、かなり薄く、透明に近い薄い黄色をしており、一般的にイメージするはちみつよりも、水飴の色に近いイメージかもしれませんね。
また、気温が低くなっても固まりにくいというのも「アカシア蜂蜜」の特徴になります。
はちみつは、「ブドウ糖」と「果糖」で出来た、二糖類です。
- ブドウ糖の割合が高いと固まり安く
- 果糖の割合が高いと固まりにくい
という特徴があります。
「アカシア蜂蜜」は果糖の割合が高いので、気温が低くなっても固まりにくくなります。
更に、果糖は
- 血糖値上昇の指標でもあるGI値が低く
- 砂糖と比べ少ない量で甘さを感じられる
ため、甘いものが好きだけれど、なるべく砂糖や炭水化物を控えたいという、糖質制限ダイエットを実践したい人におススメになります。
また、「アカシア蜂蜜」には善玉菌のエサになる、オリゴ糖も多く含まれているので、便秘改善にも効果が期待できると言われています。
食べる以外にも、体に塗るという使い方もあり、
- 保湿効果
- 抗菌作用
などにも適しています。
ちなみに、「アカシア蜂蜜」という名称なのに、採取する花は「ニセアカシア」である理由は、かつて「ニセアカシア」が「アカシア」と呼ばれていたからなんです。
明治時代に「ニセアカシア」が輸入されたとき、最初「アカシア」と呼ばれていました。
その後、本来の「アカシア」が輸入されたときに、今まで「アカシア」と呼ばれていたものを「ニセアカシア」と変更したため、その名残で混同されたためと言われているんですね。
「百花蜜」とは?味や栄養、特徴、見た目、使い方は?
「百花蜜」とは、複数の種類の花から採れた蜜のことを言います。
日本には400種類近い蜜源植物が生息しているので、それぞれの土地や気候で味わいや香りが変わるのが「百花蜜」の特徴になります。
例えば、同じ養蜂家から同じ時期に購入したとしても、年ごとによって、味も風味も異なったものになります。
ですので、偶然的要素がある「はちみつ」だと言えます。
同じ味や風味のものを見分けることは難しいですが、日本人好みの食べやすいものかどうかを見分ける方法はあります。
一番簡単なものは、百花蜜の色です。
蜂蜜は基本的に、
- 色が薄い → さっぱりと軽めの味わい
- 色が濃い → クセが強く個性的な味わい
という傾向があるので、探している百花蜜が、
- 食べやすいもの → 色が薄いもの
- 個性的で濃厚なもの → 濃い茶色や黒っぽいもの
を選ぶのがいいかもしれません。
クセのないものなら、
- トーストやホットケーキにかける
- 砂糖の代わりに調味料として使う
ことが出来、濃厚なものなら、
- コクのあるチーズ
- 酸味のあるライ麦パン
などと相性がいいものがあります。
また、比較的安価なものも多いので、はちみつ漬けを作る際にもおススメになります。
「アカシア蜂蜜」と「百花蜜」の違いは?
「アカシア蜂蜜」と「百花蜜」の違いは、単体の花から採れた蜜か、複数の種類の花から採れた蜜か、の違いになります。
この違いは、ミツバチの習性が関係しています。
現在、養蜂で使われているミツバチは主に、
- セイヨウミツバチ
- 二ホンミツバチ
です。
この内、セイヨウミツバチは、同一の花の蜜を集めるという習性があります。
この習性を利用したものが、「アカシア蜂蜜」などの単花蜜と言われるものになります。
一方、二ホンミツバチは、野山にある様々な花の蜜を集めるという習性があります。
そのため、二ホンミツバチを利用して採取されたハチミツは、百花蜜になります。
ただし、セイヨウミツバチを使って採取したものも、その花が少ない場合、他の花の蜜も採取してくる場合がありますので、「セイヨウミツバチが採取したハチミツが、必ずしも単花蜜ではない」ということになります。
はちみつには他にどんな種類がある?
はちみつは、ミツバチが集めてくる花により種類が決まり、大きく分けると、
- 1種類の花から集めた単花蜜
- 複数種類の花から集めた百花蜜
の2種類があります。
更に、単花蜜には花ごとに味や風味が異なる種類のはちみつがあります。
主なものとして、以下のようなはちみつが挙げられます。
はちみつ(単花蜜)の種類
- レモンハチミツ → 爽やかでフレッシュな風味
- ヒマワリハチミツ → 濃厚で少し酸味がきいた味わい
- レンゲハチミツ → 濃厚でまろやかな味わい。日本で最もポピュラーなハチミツ
- そばハチミツ → 濃い褐色で黒蜜のようなコクと独特な風味。鉄分やミネラルを多く含む
- マヌカハチミツ → ややスパイシーな香り。コクがありクリーミーな食感
- クローバーハチミツ → クセがなく食べやすい。ポリフェノールやグルコン酸が豊富
他にも日本には、400種類近い蜜源植物が生息しているので、花の数ほど色々な味わいのはちみつがあると言えます。
さいごに
以上、【はちみつ】のアカシアと百花の違いについて解説してきました。
ハチミツは、採ってくる花によって、味わいや風味、コクや見た目まで変わってきます。
また同じ花でも土地や気候、採った年でも全く異なったものになります。
自分の好みのものを探したり、用途によって使い分けるなど、色々なハチミツを味わってみるのも楽しいかもしれませんね。