七夕に願い事の短冊をぶら下げるのは、竹?笹?どっちなんでしょう?
実は・・・
竹でも笹でもどっちでもよかったのです(゚д゚)!
七夕の日に歌う「七夕さま」の歌詞の中に、「ささのはさーらさら♪」とありますよね。
私は今まで、この歌の影響で、七夕に使われるのは、てっきり笹だとばかり思っていました。
でも、飾ってある場所によっては竹にも見えてしまったり・・・
そもそも竹と笹って何が違うんでしょうか?
パンダが動物園で食べているのは笹?それとも竹の葉っぱ?どっちなんでしょう?
竹と笹は、見た目がそっくりで、パッと見で違いがわかりにくいですよね?
竹(写真左)と笹(写真右)は似ている!
そこで今回は、竹と笹の違いについて、
- 見た目の違い
- 言葉の違い
- 大きさの違い
- 分布の違い
の順で、分かりやすくお伝えしていきまーす(^o^)
最後まで読んでいただければ、わかりづらい竹と笹の見分け方が、簡単にできるようになりますよ~♪
それでは参りましょう!
見た目の違い
竹と笹は、見た目は確かによく似ています。
でも明らかに違う点が以下の3つなんです!
- 成長後の茎の違い
- 葉っぱの違い
- 枝の出方の違い
ではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
成長後の茎の違い
竹はご存知の通り、タケノコがぐんぐん大きくなったものです。
写真の右側がタケノコで、左が成長した竹です。
タケノコはたくさんの皮で覆われていますよね。
タケノコが成長するにつれて、この皮がすべてはがれ落ちていきます。
そして成長した竹は、皮がはがれ落ちるので、茎の部分がツルツルになります。
参考記事⇒ メンマとシナチクの違いは?筍(たけのこ)とは同じもの?
対して、笹は成長しても、この皮がはがれ落ちずに残っているのです。(下図参照)
茎の部分をよく見て下さいね!
- 皮が残っている⇒笹
- 皮が落ちてツルツル⇒竹
これで簡単に見分けがつきまーす(^^)v
葉っぱの違い
もしかしてあなたは、「竹の葉っぱの部分のことを、笹と呼ぶんだ!」と思っていませんでしたか?
実は、葉っぱもよく見てみると、竹と笹に違いがあるんですよ。
葉っぱには葉脈と呼ばれる、水や栄養分を運ぶ通路があります。
この葉脈の形状が竹と笹では違っていて・・・
- 葉脈が格子状⇒竹
- 葉脈が並行⇒笹
なんです。(下図参照)
竹の葉っぱ(左)と笹の葉っぱ(右)
葉っぱにも違いがあったんですね!
枝の出方の違い
竹にも笹にも、茎の部分に節目があります。
そして、この節目の部分から出ている枝の本数にも違いがあります。
- 枝の本数が2本⇒竹
- 枝の本数が5~6本⇒笹
なんです。
「1カ所から枝がたくさん出てるなぁ」と思ったら、大体は笹なので、覚えておいてくださいね!
言葉の違い
「竹と笹。そもそも言葉が違うじゃん」
そう言ってしまえばおしまいですね。
でも、それぞれを英語に直すと、明らかに違いがわかります。
- 竹を英語に直すと”bamboo”
- 笹を英語に直すと”sasa”
なんですよ。
このことで何がわかるんでしょうか?
それは・・・
笹は日本に古くからある特有の植物で、海外でも日本語名がそのまま使われているということ。
それに対して、竹はアジアの温帯性気候で広く分布し、中国が原産だと言われています。
要するに、笹という言葉が使われるのは、日本だけなんです!
また、文部科学省の見解では、「竹と笹のどちらでも、利用する場所によって、言葉を使い分けても良い」となっています。
つまり、同じものでも・・・
- 茎の部分を利用したものが竹
- 葉っぱの部分を利用したものが笹
というわけなんです。
植物学上では、違いがあったにもかかわらず、一般的に、言葉として使い分ける分には、どっちでも良いということ。
例えば、あなたが七夕の時に、竹を使ったとします。
でも、「葉っぱの部分を使うなら、たとえ竹でも笹と言っても良い!」という意味なんですね。
大きさの違い
一般的には、竹の小型のものを笹と分類します。
(どちらもイネ目イネ科タケ亜科の植物)
しかし、大きさが逆転する場合もあるので、厳密に竹と笹を、大きさで分ける事は難しいです。
なぜなら・・・
「オカメザサという竹は小さく、メダケという笹はすごく大きくなる」
という非常にややこしいパターンが存在するからです。
名前も逆転していますよね~
頭がこんがらがってきました(;_;)
しかし、上に挙げた逆転パターンのような特殊な場合を除いては・・・
- 大きいものが竹
- 小さいものが笹
で、大方の見分けがつきます。
分布の違い
竹と笹は、分布にも大きな違いがあります。
竹は暖かいところに分布していますが、笹は寒冷地にも分布しています。
例えば、北海道には笹は生えていますが、竹は生えていません。
ちなみに笹は、冬の間に雪の中で、新芽を冷たい風から守る性質があります。
さらに、雪の下に埋もれてしまっても冬を越せる強い植物なんですよ。
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまでで、竹と笹の違いがわかっていただけましたか?
茎と葉っぱを見れば、簡単に判別できるということでしたね!
実際に七夕飾りでは、竹も笹も両方使われているそうですよ。
しかも、どっちを使うかという、特別な決まりもありません。
あなたも竹と笹の見分けがつくようになったので、これからは家族や友達にも、ぜひ教えてあげてくださいね!