「メンマとシナチクの違いってなに?材料はたけのこなの?」
ラーメンには欠かせないのがメンマ。
味がしっかり染みていて、柔らかい独特の歯ごたえがたまりませんよね。
でもこのメンマって、以前はシナチクとも言ってたような・・・
両者の厳密な違いはあるのでしょうか?
「シナチクを味付けしたものがメンマ」だという説も、どこかで耳にしたことがあります。
あと、見た目や食感がたけのこっぽいというのも、気になります。
そこで今回は・・・
- メンマとシナチクの違いは?
- メンマとたけのこの違いは?
の順で、メンマ、シナチク、たけのこについて、深掘りしていきましょう!
最後まで読んでいただければ、それぞれの違いがわかって、スッキリしますよ。
それではどうぞ。
メンマとシナチクの違いは?
結論から言いますと、メンマもシナチクも同じものを指します。
ではなぜ同じものなのに、違う名前で呼ばれているのでしょうか?
これには、過去に呼び名が変更されたという経緯が影響しているようです。
つまり現在は「メンマ」という呼び名が一般的ですが、以前は「シナチク」と呼ばれていたんです。
ちなみにシナチクを漢字で書くと「支那竹」となって、この「支那」という言葉は、中国を意味します。
中国=China=チャイナ ⇒ シナ(とも読める?) ⇒ 支那
というわけですね。
しかし当時から、シナチクの輸入先は主に台湾だったそうです。
そもそも台湾で作られているのに、支那竹(シナチク)というのはおかしいですよね。
実際にこのシナチクという呼び名は、変更を余儀なくされました。
そこで登場したのが「メンマ」という呼び名だったんです。
ではなぜメンマという呼び名になったのでしょうか?
実はこのメンマ(シナチク)は、亜熱帯で生育する竹の一種である麻竹(まちく)というものから作られています。
そして日本では一般的に、ラーメンのトッピングとして使われていますよね。
つまり、ラー「メン」の上に乗せる「マ」チクだから、「メンマ」というわけです。
発想は単純だけど、面白いですよね!
言葉の響きが覚えやすくて、すごくしっくりきます。
以上が、シナチク⇒メンマへと呼び名が変わった経緯です。
ちなみに世間では今でも「メンマ」が主流となっています。
試しに「シナチク」と検索しても、出てくる結果が「メンマ」だというのが、とても興味深いですね。
以上のような背景を知れば、メンマとシナチクは同じものだということにも納得です!
ところで、メンマの材料は麻竹(まちく)だと、先ほども言いました。
「じゃあ、同じ竹の仲間なんだから、メンマとたけのことは違うの?」って思いませんか?
そこで次は、メンマとたけのこの違いについて見ていきましょう。
メンマとたけのこの違いは?
まずはメンマの原料である麻竹について詳しく見ていきましょう。
この麻竹。
日本で一般的に生育する竹とは少し違って、成長しても柔らかいんです。
そして麻竹が1m~2mほど成長した時のものを、メンマの材料として使用します。
ちなみに日本でよく見られる竹は、孟宗竹(モウソウチク)で、たけのこも、このモウソウチクの若芽であるのが一般的です。
参考記事⇒ 竹と笹の違いは?七夕に使われるのはどっち?
そして日本のたけのこは、地面から芽が少しのぞいているくらいのものを収穫しますよね。
1mも成長したものなんて、もはやたけのこではなく竹であって、固すぎて食べられません。
それほど、麻竹がモウソウチクに比べて柔らかいということです。
つまりメンマとたけのこの違いは・・・
- メンマ⇒ 麻竹から加工されたもの(加工食品)
- たけのこ⇒ 竹(主にモウソウチク)の若芽(食材)
というわけですね。
しかしここで疑問がわいてきます。
「似ているたけのこでもメンマが作れないの?」って、あなたも思いませんでしたか?
確かに作れそうですよね?
しかしここで出てくるのが、メンマのもう一つの特徴なんです!
その特徴とは・・・メンマは発酵食品だということ。
キムチや納豆、ヨーグルトなどと同様です。
メンマができるまで、発酵や乾燥、塩漬けなどの工程があって、かなり手間がかかります。
すなわち、自宅で簡単にたけのこからメンマを作ることは、現実的ではないんですね。
あくまで「メンマ風のたけのこ」の領域なんです。
こういったことからも、メンマ(麻竹)とたけのこは、明らかに違うものだとわかっていただけるのではないでしょうか?
で、私も試しに「メンマ風たけのこ」に挑戦してみました!
メンマ風たけのこの作り方
- たけのこの下の方の固い部分を、太めの千切りにする
- 圧力鍋に、砂糖大さじ1、しょうゆ大さじ3、塩小さじ1/2、中華スープの素大さじ1、水1.5~2カップを入れる
- 中火で強圧まで加熱後、弱火で10分維持する
- 適宜、鷹の爪やごま油、ラー油、コショウなどでバリエーションを加えてもよい
割りと簡単に作れて、おいしかったです。
味はかなりメンマに近いですが、食感はやはりたけのこのシャキッとした歯ごたえがありました。
あなたも試してみてくださいね。
さいごに
さてここまでのことを、簡単にまとめておきますね。
- メンマとシナチクは同じもので、過去に呼び名が変わった
- メンマは麻竹(マチク)から作られる加工食品
- たけのこは、一般的にモウソウチクの若芽のこと
- メンマは発酵食品で手間がかかるので、家庭で作るのは難しい
- メンマ(シナチク)とたけのこは違うもの
と、このようになりました。
ちなみに、メンマと間違われやすいものに、ザーサイもあります。
味付けが似ているからなんでしょうね。
しかし、いわゆるザーサイは、ザーサイ(搾菜)という野菜があり、その茎の固い部分を使うんですよ。
だから、メンマとザーサイも違うものなんです。
以上です。
モヤモヤがスッキリしていただけましたか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。