「ものさし」と「定規」
この二つに違いはあるのでしょうか?
その違いはズバリ
- 長さを図るための物か
- 線を引くための物か
という違いがあります。
「ものさし」「定規」「線引き」「メジャー」「スケール」などの類義語も含めて、それぞれの違いと用途、使い分けを以下にご説明するので、最後までごらんくださいね。
「ものさし」とは?
「ものさし」とは長さを図るための物です。
正確に長さを測れるように、必ず端から目盛りが付いています。
素材はプラスチック・竹・木・ステンレスなどが使われます。
こういった用途から転じて、ものごとを判断したり、評価したりするときの基準という意味で使われることもあります。
次の例文を見てもらえば、「ものさし」が長さを測るための物という意味が分かりやすいです。
例文
「他人のものさしで判断してほしくない」
「他人の定規で測る」とは言いませんよね。
こういった使い方からも分かるように、「ものさし」とは長さを測るための物であるといえます。
「定規」とは?
線を引いたり、切断するときにあてがうものの事です。
定規にも、ものさしと同じように目盛りがついていることが多いですが、端からではなく少し間を開けたところから目盛りが始まっています。
物によっては目盛りが付いていないものもあります。
線を引くのが目的の物ですので、多型定規といって円や三角などの図形を描くための物もあります。
素材は「ものさし」と同じくプラスチック・竹・木・ステンレスなどの曲がりにくいものが使われます。
英語では「rule(ルール)」と書き、規則という意味も持っています。
「線引き」とは?
「線引き」とは関東地方、静岡県の方言で「ものさし」と同じ意味で利用されます。
ただ、「線引き」というだけあって「定規」と同じ意味でも使われることがあるようです。
方言ですので、「定規」や「ものさし」を「線引き」と言うことを知らないかもしれませんね。
「ものさし」と違い、物事の境界を決めて分けるという意味で使われることもあります。
「メジャー」とは?
「メジャー」とはものさしの一種であり、目盛りのついた帯状のものさしを指すことが多いです。
日本語では巻尺と書きます。
素材は金属や樹脂が使われています。
裁縫する際の採寸や、陸上競技の記録の測定などに使われています。
また、「大きい」「主流」などという意味も持っています。
メジャーリーグなどもこの単語から来ていますね。
「スケール」とは?
「スケール」とは日本語で「ものさし」を指します。
製図に使われる三角スケールという器具があり、それが転じて建築現場などでメジャーなどの、ものさしを指す言葉になったと考えられています。
「スケール」はものごとの規模などを表す際にも使われます。
「スケールが大きい」、「スケールが小さい」などの使い方も日常的にしますよね。
まとめ
「ものさし」「定規」の違いは、「長さを測るための物」か「線を引くための物」かという用途の差にあります。
「ものさし」は長さを測るための物であるため、目盛りは端からついています。
ものごとを判断したり、評価する際の基準という意味としても使われます。
「定規」は線を引くための物であるため、目盛りがついている場合は、端からではなく少し間隔が開いています。
英語では「rule(ルール)」と書きます。
「メジャー」「スケール」は長さを図るための物であるため「ものさし」の一種です。
「メジャー」は巻尺の事だと考えて大丈夫です。
「スケール」は建築現場などで「ものさし」や「メジャー」を指すときに使われます。
「線引き」は「定規」「ものさし」の両方を指すことが多いです。
また、ものごとの境界を決めて分けるという意味でも使われます。