「ファントム」や「ゴースト」はホラー映画のタイトルでよく使われています。
どちらも、幽霊を意味する単語ですが、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあります。
今回は、「ファントム」と「ゴースト」の違いについて、わかりやすく解説していきます。
「ファントム」と「ゴースト」の意味の違いは?どっちも英語?
「ゴースト」は英語で、「ghost」と表記し、幽霊という意味があります。
- 海外では、ハロウィンの時に描かれる、「白い布をかぶってふわふわ浮いているもの」
- 日本では、「頭に三角の布を付けて、「うらめしや」と言っているもの」
このような、幽霊といえば、一般的に一番イメージされやすいものが「ghost」になります。
つまり、「ゴースト」で表される幽霊は、目に見える死者の霊などで、人間の世界に様々な作用を及ぼすものという解釈になります。
一方、「ファントム」は英語で、「phantom」と表記し、こちらも幽霊という意味があります。
ただし、「ファントム」には、幻、幻影という意味もあるので、「幻のように実体のない何か」というニュアンスが強くなります。
ですので、「ファントム」で表される幽霊は、見た人の想像上の産物かもしれないという前提の元、見えるはずのないものが見える現象という解釈になります。
「ファントム」と「ゴースト」の使い分けは?例文で解説
「ファントム」と「ゴースト」の使い分けは、
- 「ファントム」
- →想像上の産物かもしれないという前提の元、人の姿を見たと感じた様な場合
- 「ゴースト」
- →実際に存在すると思われ、人に様々な影響を及ぼす場合
となります。
例えば、
- 「誰もいないはずの鍵のかかった部屋」で、「夜になると人影のようなものが見えて、話し声が聞こえてくる」といった場合
- →「ファントム」
- 「中に入ると小さい子どもが近づいてきて、逃げようとすると扉が開かなくなった」といった場合
- →「ゴースト」
がふさわしい表現になります。
「レイス」「スペクター」「ミラージュ」との違いは?
「レイス」とは、英語で、生霊という意味になり、まだ死んでいない人の霊という特徴があります。
元々はスコットランドで幽霊、あるいは生霊を指す言葉で、生きたまま幽体離脱した霊で、しゃべることも触ることも出来ると言われています。
「スペクター」とは、恐怖心、心に浮かぶ怖いものといった意味があり、人間でないものも含まれるお化けの表現になります。
幽霊よりも、妖怪のようなものに近い表現になります。
「ミラージュ」は、幻覚、蜃気楼という意味になります。
「実体のないもの」というニュアンスでは「ファントム」と似ていますが、「ファントム」が「霊的なもの」を表すのに対し、「ミラージュ」は蜃気楼のような、実際にあるものを幻のように写し出す現象のことを言います。
さいごに
以上、「ファントム」と「ゴースト」の違いについて解説してきました。
どちらも怖いものという点では変わりありません。
ただ、今後はニュアンスの違いを理解しながら、それぞれの言葉がついているタイトルの映画を見るのも面白いかもしれませんね。