本ページはプロモーションが含まれています

言葉の違い

「神無月」「神在月」の違いや読み方は?2022年はいつ?出雲に行かない神の意味とは?子ども向けにわかりやすく解説

神無月 神在月 意味 違い
なや美

神在月って初めて聞きました。

神無月とは何が違うのでしょうか?

カレンダーを見ていると、◯月の隣に「睦月」や「如月」などの少し読みにくい漢字の名前が書いてありますよね。

これは旧暦という、日本で昔使われていた月の呼び方で、和風月名とも呼ばれます。

その中の、10月を指す言葉は一般的に「神無月」です。

しかし10月にはもう一つ「神在月」という呼び方があるのはご存知ですか?

そこで今回は、「なんで二つあるの?どんな違いがあるの?」と疑問に思っているあなたに、

  • 「神無月」と「神在月」の違い
  • 「神無月」と「神在月」の意味や由来

これらについてお話ししていきます。

ちなみに今回の「神無月」と「神在月」のように、使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。

こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。

知識を深めよう!

「神無月」の意味と由来、読み方は?

「神無月」は「かんなづき(かみなづき)」と読み、旧暦で10月を指す言葉です。

旧暦とは、現在使われている太陽暦という暦(こよみ)の前に日本で使われていた暦のことです。

10月は、全国に住んでいる八百万(やおよろず:数が非常に多いこと)の神様が、島根県出雲市にある出雲大社へ縁結びの会議のために出かけて行く月だと考えられてきました。

そのため、神様がいなくなる(無くなる)月という意味で、「神無月」の名前が付いたとされています。

また、「無」の字を「の」という意味で捉え、「神の月」が語源であると捉える説もあります。

この頃になると、お米などの穀物を収穫して、神様にお供えして感謝する大事な季節だったことが由来とされています。

どちらにせよ、神様に関係する大事な月だったということが分かりますね。

「神在月」の意味と由来、読み方は?

「神在月」は「かみありづき」と読み、「神無月」と同じく旧暦の10月を指す言葉です。

二つ呼び名があるのは、先ほどお話しした出雲大社の話と関係があります。

出雲大社のある地域以外では、神様がいなくなるため「神無月」です。

しかし出雲では逆に神様がたくさん集まってくるため、神のある(在る)月=神在月と呼ばれるようになったとされています。

神様たちは、旧暦9月の末に出雲に向けて出発して、旧暦10月10日の夜から17日までの7日間出雲に滞在して会議を行ったあと、旧暦10月の末に元の場所へ帰ってきます。

この時期の出雲大社では、

  • 神様をお迎えするための「神迎祭」
  • 七日間の滞在期間中の神事である「神在祭」
  • 集まった神様たちに向けて良縁結びをお祈りする「縁結大祭」
  • それぞれの場所へ帰る神様をお見送りする「神等出祭(からさでさい)」

と、様々な神事が行われます。

また、会議のために滞在する神様の宿泊や、会議そのものの妨げにならないように、地元の人たちはこの期間は静かに謹んで暮らすことになっています。

「神無月」と「神在月」の違いと使い分け方は?

「神無月」と「神在月」は、同じ旧暦の10月を指す言葉ですが、使われる地域が違います。

出雲大社のある出雲地方(島根県東部)では、縁結びの会議のために神様が出雲大社へ集まってくるから「神在月」。

逆に神様が会議に出かけていく地域は、神様がいなくなるから「神無月」です。

出雲地方以外に住んでいる人は、「神無月」の方を使うようにしましょう。

「神無月」「神在月」2022年はいつ?旧暦では11月って本当?

「神無月」と「神在月」は、旧暦の10月を指す言葉です。

では、旧暦の10月とは具体的にいつ頃なのでしょうか。

現在の新暦は太陽の動きを基準にしているため、365日で1年換算です。

しかし旧暦は月の動きを基準にしていたため、354日で1年換算でした。

そのため、旧暦では1年の間で暦と季節に11日ズレが生じるのを調整するために、約3年ごとに1年を13ヶ月にしていました。

2022年だと、新暦と旧暦はおおよそ1ヶ月弱ズレている計算になります。

旧暦の10月の方が遅くなる計算になるので、2022年のの11月頃が旧暦の10月に当たります。

先ほどお話しした出雲大社で行われる神在月の神事は旧暦に合わせて行われるため、今年は11月に開催される模様です。

「神無月」「神在月」に出雲に行かない神って何?伊勢神宮との関係は?

「神無月には神様は全員出雲に出かけていって、私の町にはいなくなっちゃうの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。

「留守神」と言って、他の神様が出雲へ集合している間も、家や村(町)に留まって、人々を守ってくれる神様がいるんです。

留守神の中でも代表的なのが、七福神の一人でもある恵比寿様です。

そのほか、

  • 金毘羅神
  • 竈神(かまどしん)
  • 道祖神(どうそじん)

などが留守神として、他の神様たちが留守の間も人々を守ってくれています。

また、出雲大社に集まる神様たちは、国土(土地)に長く住み着いている「国津神(くにつかみ)」と呼ばれる神様が中心とされています。

何故なら、出雲大社に祭られている神様が国津神のリーダー的存在でもある「大国主命(おおくにぬしのみこと)」という神様だからです。

それに対して、天上からやってきた「天津神(あまつかみ)」と呼ばれる神様もいます。

天津神の代表的な神様が、三重県にある伊勢神宮に祭られている「天照大神(あまてらすおおみかみ)」という神様です。

伊勢神宮と出雲大社は日本でも代表的な二大神社ですが、祭られている神様が大きく違うんですね。

「神無月と神在月の違いについて」のさいごに

「神無月」と「神在月」という、二つの呼び名がある旧暦10月は、昔の人たちが神様への感謝や祈りを捧げた大事な月であることの名残なんですね。

普段あまり意識することはないかもしれませんが、この機会に家の近くの神社の神様について調べてみたり、ご家族と一緒にお参りしてみるのはいかがでしょうか。

神社で執り行われる神事の中には、一般の方は参加できないものもありますので、もしお参りされる時は注意してくださいね。

-言葉の違い