「寂しい」と「淋しい」。
この2つはどちらも「さみしい、さびしい」と
読むことができる漢字です。
「心が”さみしい”」、「誰もいなくて”さみしい”」、
「”さみしい”気持ちになる」という文章に
これらの漢字は使われますね。
しかしこの2つ、読み方が同じなため、
漢字で書く時、どちらを使えばいいか
迷ったことはありませんか?
もし違いを知らないでいると、
間違った使い方をしてしまうかも!
今回は、「淋しい」と「寂しい」の
違いと使い分けについて、解説していきます!
「寂しい」と「淋しい」の違いとは?
この2つのそれぞれの使い方を知るために、
漢字辞書で意味を調べてみました。
寂しい
- 心が満たされず、物足りない気持ちである。さみしい。
- 仲間や相手になる人がいなくて心細い。
- 人の気配がなくて、ひっそりとしている。さみしい。
淋しい
- 心が満たされず、物足りない気持ちである。さみしい。
- 仲間や相手になる人がいなくて心細い。
- 人の気配がなくて、ひっそりとしている。さみしい。
なんとこの2つは、
意味が全く同じなのです!(゚д゚)
どちらも同じ意味なので
違いは無いということになります。
違いがあるのかと思ったのに、
全く同じ意味とは予想外でした(^^;)
厳密な違いを挙げると、「淋しい」は常用漢字ではなく、
「寂しい」が常用漢字とされているので、
新聞や教科書などでは、
「寂しい」が使われています。
なので、基本的には「寂しい」を
使うのがいいのではないでしょうか。
「寂」と「淋」には「さみしい」の意味はない!?
「寂しい」と「淋しい」は
一緒の意味だと解説しましたが、
実はそれぞれの漢字の部分である「寂」と「淋」には、
「さみしい」という意味は込められていないのです!
「寂」が「さみしい」の意味を発生するのは、
「寂」を使用した熟語の中で発生するものです。
例えるなら、「静寂」や「閑寂」といった熟語ですね。
これらの熟語は、「表現者の周りの雰囲気」を表しています。
これに対し「淋しい」は、漢語とは関係ない
日本語用法となるので、常用漢字には含まれないのです。
「淋」には、「水がしたたる」という意味があり、
「淋しい」は「自分のおかれたさびしい状態を悲観的にとらえる」
という意味になります。
結構難しいですが、先程も言ったように
この2つには明確な違いはないため、
この詳しい意味は頭の片隅に
置いておいても大丈夫です(╹◡╹)
最後に
「寂しい」と「淋しい」。
この2つには違いはないということでしたが、
詳しく違いを調べると、
すごく細かいものになります。
「寂しい」と「淋しい」は、
自分の好きな方を使うようにし、
ちゃんとしたところでは
「寂しい」を使うようにしましょうね。