- 「この数値はあくまでも目安なので……」
- 「これはあくまで噂なんだけど……」
といった言い回しを使ったり聞いたりしたことはありませんか?
どちらも日常会話でも使用されることの多い言葉です。
「あくまでも」と「あくまで」の違いや使い分けについて、意識したことはありますか?
「そういえば気にしたことなかったかも…間違っていたらどうしよう…」と不安に思うかも。
でもご安心ください!
結論から申し上げますと、「あくまでも」と「あくまで」の意味はほぼ一緒なんです!
じゃあ尚更、なんで二種類の言葉があるのでしょうか?
そこで今回は「あくまでも」と「あくまで」の使い分け方や意味について、わかりやすく解説いたします。
ぜひ参考にしてくださいね。
ちなみに今回の「あくまでも」「あくまで」のように、使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。
こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。
知識を深めよう!
「あくまで」の意味と使い方の例文
まずは基本的な意味からご説明いたします。
「あくまで」には
- 「徹底的に、どこまでも」という強い意志を表す意味
- 「ある一定の範囲内に限定する」という意味
があります。
ビジネスシーンでは「ある一定の範囲内に限定する」という意味で使われることが多いです。
- 「あくまで〜にすぎない」
- 「あくまで〜だけの話ですが」
などといった言い回しで使用することで、これは限定的な話だと相手に伝えやすくなります。
ちなみに、漢字では「飽く迄」と書き、「飽きるまで」が語源ではないかと言われています。
「あくまで」の例文
- あくまで噂にすぎないが、主任に昇進の話が来ているらしい。(=噂というだけだが、という意味)
- あくまで私個人の意見ではございますが、A案が良いかと思われます。(=私個人だけの意見です、と限定する言い回し)
- 私はあくまで謝罪するつもりはありません。(=絶対に謝るつもりはないぞ、という意志表示)
「あくまでも」の意味と使い方の例文
「あくまでも」の意味は「あくまで」と同じですが、「も」が付くことで言葉の意味を強調することができます。
同じ言い回しでも「あくまでも〜にすぎない」の方が相手により強く意志を伝えやすくなります。
これは絶対に伝えておきたい!という時は「あくまでも」を使うと良いでしょう。
「あくまでも」の例文
- 私が会議でお話しした意見はあくまでも参考程度にお考えください。
- これはあくまでも目標値にすぎません。
- 今回見つかった課題につきましては、あくまでも解決に努めさせていただきます。
「あくまで」と「あくまでも」の類語や英語はある?
類語として言い換えに使える言葉としては、最初にお話しした
- 「徹底的に」
- 「どこまでも」
がわかりやすいですね。
限定するという意味だと「これは〜というだけだが」などの言い回しに置き換えることができます。
また、「あくまで」や「あくまでも」を直訳した英語はありませんが、限定するという意味では
- 「just」
- 「only」
を使うのが一般的です。
「only」を使う方がより強く限定するような意味となります。
- あくまで=just
- あくまでも=only
と考えると分かりやすいかもしれませんね。
例えば、「It’s just a plan」→「これはあくまで予定です」という意味になります。
「It’s only a plan」だと「これはあくまでも予定というだけです」といった意味になり、予定に過ぎないということをより強調する文章になります。
ちなみに「徹底的に、どこまでも」という意味だと「stick to(固執する)」が使われることが多いです。
「それに固執(執着)しろ=諦めるな!あくまでもやり通すんだ!」といった意味で「Stick to it!」なんて慣用表現もあるので、よかったら覚えておいてくださいね。
「あくまで、あくまでもの意味」まとめと違いについて
ビジネスシーンでは、「あくまで」も「あくまでも」も、「ここだけに限った話である」という時に使われることが多いです。
しかし徹底的にといった意味も含まれるので、前後の文脈やそこまでの会話から判断する必要があります。
また、後に続く言葉をより強調したいときは「あくまで」より「あくまでも」を使うと、相手に貴方の意志が伝わりやすくなります。
ぜひ上手く使い分けてくださいね。