「名字」と「苗字」。
この2つの言葉は
どちらも「みょうじ」と
読むことができる熟語です。
ある日わたしは、
「みょうじ」の漢字を書くときに、
この2つのどちらを
書けばいいのかを
疑問に感じました。
この記事を見ているあなたも、
同じような疑問を
感じたのではないでしょうか?
この2つはどう
使い分けたらいいのか、
気になりますよね!
今回は「名字」と「苗字」の
正しい使い分けと違いについて
解説していきます!
「名字」と「苗字」の違いとは?
私は漢字が違うということで、
この2つには違いが
あるのだと思い、
いろいろ調べてみました。
しかしそんな
期待とは裏腹に、
私の予想とは
大きく違っていました!
なんとこの2つには、
明確な違いが無いのです!
漢字は違えど、
現代ではどちらも
同じ意味として使っても
大丈夫なのです。
なぜ2つも同じ読み方の漢字があるの?
では、なぜ
読み方も使い方も同じ熟語が
2つもあるのでしょうか?
それは、これらの熟語が
生まれた理由にありました。
「名字」が生まれた理由
最初に生まれたのが、
現在でもよく使われる
ことが多い「名字」。
これは平安中期頃に、
武士が自分の支配下である
地域の事を指す、
名田(みょうでん)にちなんだ
字(あざな)を作るように
なったことがきっかけ。
これによって
付けられた名前は、
「名田の字」で
「名字」となった訳です。
「苗字」の生まれた理由
これに対して、
最近ではあまり
見ることが無くなった
「苗字」。
これは「名字」が生まれた
平安時代よりかなり後の、
江戸時代に生み出されました。
「苗字」の「苗」は、
遠い子孫、末孫という意味がある
苗裔(びょうえい)という
言葉から取られたものです。
当時の庶民には名乗ることが
許されていなかったものの、
明治時代には
『平民苗字許可令』
というのが出され、
全国民が名乗れる
ようになりました。
どちらも発祥の元は違えど、
同じ意味を持つので、
違いは無いということですね。
あえて違うところを言うなれば、
「名字」は所有地に由来する、
「苗字」は血統を重視する
ということでしょうか。
最後に
「名字」と「苗字」の違い、
いかがだったでしょうか?
違いが無いというのは、
予想外の結果だったかと
思います。
これからの日常生活では、
使いやすい方を
使っていきましょう。