「ものさし」「尺度」「価値観」「基準」それぞれの違いってわかりますか?
どれも似たようなもので違いってあるの?と思われるでしょうか。
「ものさし」「尺度」「価値観」「基準」の違いは、人それぞれの考え方によるものなのか、絶対的に判断するための指標になるのかという違いがあります。
ここでは、それぞれの意味の違いと使い分けを例文を交えながら解説していきますので、最後までご覧くださいね。
「ものさし」の意味と使い方の例文
「ものさし」とは、物の長さを測るための道具の総称です。
それが転じて物事を評価、判断するときの基準という意味でも使われるようになりました。
善悪の判断としても使われますね。
道具としての「ものさし」は規格などが統一されていますが、判断基準としての「ものさし」は人それぞれ異なります。
以下の例文をご覧ください。
例文
- 自分のものさしで相手を測る
- 他人のものさしで評価されたくない
自分の判断基準と他人の判断基準は違うものですよね?
つまり、判断基準としての「ものさし」は人によって異なるものだといえます。
「尺度」の意味と使い方の例文
「尺度」とは「ものさし」のことで、使い方としては同じです。
「ものさし」よりも少し堅苦しい印象がありますね。
ビジネスや学問の場ではこちらが使われることが多いです。
「ものさし」と同じように人によって基準が異なります。
例文
- 自分の尺度にあてはめて考えた
基本的には「ものさし」と同じ物を指しています。
「ものさし」を「尺度」と言い換えても意味は通じるため、使い方としては全く同じで構わないでしょう。
「ものさし」と比べると少し堅苦しい表現になります。
「価値観」の意味と使い方の例文
「価値観」とは、どんなことに価値を求めるかという基準です。
また、自分にとって価値が高い、価値が低いなどの優先順位を付ける基準にもなります。
「価値観」は人によって異なります。
例文
- 彼とは価値観の相違がある
- 価値観をチームで共有している
全員が同じ「価値観」を持っているわけではありません。
どういったことにお金を使うか、時間を使うかなど、人によって違います。
一つの物事、例えば仕事などに対してチームで「価値観」を共有したりすることはあります。
ただ、そのチームの中でも休日の使い方などに対しては「価値観」は違いますよね。
「価値観」は人によって違うものであると言えます。
「基準」の意味と使い方の例文
「基準」とは物事の基礎となる標準の事です。
「基準」は比較・対照するための物であるため、人によって異なるものではありません。
以下の例文を見ていただければ分かりやすいと思います。
例文
- テストの合格基準は60点である
- 去年の業務実績を基準としている
この場合の「基準」は、自分の中で判断したものではなく、絶対的な評価となりますよね。
人によって基準が違う、などという言い方も無いわけではありません。
でも「基準」とは「比較・対照をする場合の、絶対的な指標としても使う事ができるもの」
ということが分かります。
さいごに
「ものさし」「尺度」「価値観」とは人によって違うものです。
一方、「基準」は物事の基礎となるものであるため、比較・対照をする際に利用されます。
人によって変動するものが「ものさし」「尺度」「価値観」。
標準を作り比較・対照するための物が「基準」と言えます。
また、「ものさし」「尺度」と違い「価値観」は判断基準というだけではなく、優先順位をつけたりといった意味でも使われることがあります。
「ものさし」「尺度」は同じものです。
「尺度」と言った方が堅苦しいイメージとなりますので、ビジネスや学問の場ではそちらが使われる事が多いようです。
自分の感じ方で判断するものなのか、それとも絶対的に判断するべきなのかという事を意識して使い分けましょう。