叙述トリック・ミスリード・ミスディレクションの違いを例文で解説!こんな使い方や誤用をしていませんか?

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推理小説などを読んでいて、意外な結末に驚いたことはありませんか。

そこには、叙述トリック・ミスリード・ミスディレクションといった技法が使われていることが多いです。

 

どれも、結果的には人を欺くための技法ですが、それぞれ意味や使い方が異なっています。

 

ここでは、叙述トリック・ミスリード・ミスディレクションの違いや使い方を解説していきます。

是非参考にしてください。

 

叙述トリックの意味と使い方の例

 

叙述トリックとは、主にミステリー小説で使われるトリックの一つです。

 

文章から与える情報を伏せたり、わざと曖昧にするなどして、読んでいる人の先入観や、思い込みを利用し、事実を誤認させると言ったテクニックです。

 

古典的なアリバイトリックや密室トリックのような論理的なものと違い、文章によって読者が想像するような、時間・場所・人物・性別などを勘違いさせるものが多くあります。

 

例えば

・「僕と佐藤は小学生のころからの親友です。

学校が終わると二人で川で泳いだり、山へ虫取りに行って遊びました。」

・「彼とは大学の同期入学です。

サークルも一緒で気が合う同士なので、よく飲みに行きます。」

 

という2つの文章があります。

 

最初の文章の佐藤さんは、男性でしょうか、女性でしょうか。

「僕と親友」「川で泳いだり」「山へ虫取り」などから、男性と思う人がほとんどだと思います。

 

同じように下の文章も、「大学の同期入学」「気が合う同士」「よく飲みに行く」などから、彼が自分と同じくらいの年齢と思うのではないでしょうか。

 

このように、文章を読んだ人が、自分の解釈で思い込んでしまうような技法が叙述トリックになります。

 

その性質から、文章としては面白いが、映像化する事は困難というものが多いです。

 

 

ミスリードの意味と使い方の例

 

ミスリードとは、「誤解させること」「誤った方向に導くこと」といった意味があります。

小説だけでなく、新聞・マンガ・雑誌・広告など、広い範囲で使われています。

 

例えば

「今は給料は安いけれど、頑張って成績を伸ばしもっともらえるようにしたい」

と発言したものを、

「あの人は会社の給料が安いと言っていた」

と伝えると、発言した人が不満だけ言っているように感じます。

 

このような使い方がミスリードになります。

 

使い方にもいくつか種類があります。

新聞や雑誌など、ニュースや時事問題といった情報を伝える媒体の場合、自分の都合のいいように伝え、判断を誤らせるように使われることもあります。

 

戦時中の大本営発表のような、悪化する戦況をあたかも勝ち進んでいるように報じていたことも、ミスリードと言えます。

 

最近では、ネットなどのニュースサイトの内容が、見出しと大きく異なっているというのも、ミスリードの一つです。

 

逆に、小説やマンガなどの場合は、話を面白くする為に使われることが多いです。

 

特に、ミステリーなどの場合、犯人であることを匂わせるような描写をされていた人が、実は犯人ではなかった、というような使われ方がよくされます。

 

現在のミステリー小説の多くは、このミスリードの技法を使っていて、ミスリードがないとミステリーは成立しないのではとも言われているそうです。

 

 

ミスディレクションの意味と使い方の例

 

ミスディレクションとは、「間違った方向への誘導」「注意・興味を別の方向へそらす」、といった意味があります。

 

マジックや推理小説などでよく使われる技法で、相手に真相から目をそらさせるようなときに使います。

 

例えばマジックの時に

「種もしかけもありません」

と言うことで、仕掛けがないような先入観を与えるのは、言葉のミスディレクションです。

 

また、仕掛けの無い方の手を高く掲げたり、大きく振るなどの動きも、視線を誘導する為のミスディレクションになります。

 

推理小説やドラマなどでは、重要な部分や人物の表現は控えめにし、その他の部分を詳しく書いたり派手に見せたりします。

 

このように、気付かれたくない部分から目をそらすために、違うものを目立たせたり、関係のない話題で話をすり替えたりすることを、ミスディレクションと言います。

 

 

叙述トリック、ミスリード、ミスディレクションの使い方は?誤用例も

 

小説などで、「男性と思っていたのが女性だった」「別人と思っていたのが同一人物だった」というように、相手の先入観や思い込みを利用し、あいまいな表現などで事実を誤認させるのが叙述トリックになります。

 

同じように意外な展開でも、

「死亡の知らせが来ていた人が、ある日生きて帰ってきた」

「まじめな社会人が、毎夜泥棒に入っていた」

などのように、「死亡の知らせが来ていた」「まじめな社会人」と言った、確定的な表現が入っている物は叙述トリックにはなりません。

 

ミスリードとは、「誤解させること」「誤った方向に導くこと」、ミスディレクションとは、「間違った方向への誘導」「注意・興味を別の方向へそらすこと」になります。

 

両方ともおなじような意味になりますが、ミスリードは主に、新聞・雑誌・広告・小説などのメディア関係で使われることが多いです。

ミスディレクションは主に、マジックやメンタリズムなどで使われることが多いです。

 

なので、誤用の例としては…

「マジックでは大きな音を出したり、大げさな身振りをして注意をそらすような、ミスリードが行われる」

「新聞社やテレビ局の方針で、世論をミスディレクションする可能性がある」

と、こういった使い方は基本的にはしません。

 

 

まとめ

 

叙述トリック・ミスリード・ミスディレクションの違いは

  • 叙述トリックは、受け手の先入観や思い込みを利用し、事実を誤認させる方法。
  • ミスリードは、与える方が、事実からわざと違う方向へ誘導する方法。
  • ミスディレクションは、事実から目をそらさせる方法。

になります。

 

どれも人を欺くための技法ですが、詐欺などの犯罪などでなく、小説やドラマやマジックなど、人を楽しませてくれる為に使ってほしいですね。

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