「中止する」や「延期する」などの意味で、「見合わせる」や「見送る」を使います。
その使い分けはご存じでしょうか?
どれも同じじゃないの?と思われるかもしれませんね。
では、「中止する」「延期する」どちらに当てはまるのでしょうか?
結論としては
- 「見合わせる」は「延期」に意味が近く、再開の予定がある時に使われる
- 「見送る」は「中止」の意味で使われる
こんな場合が多いです。
今回は、「見合わせる」「見送る」「中止する」「延期する」それぞれの違いと使い分けを例文を交えて説明していきます。
正しく使い分けができるように説明していきますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
「見合わせる」の意味と使い方の例文
「見合わせる」の意味は主に3つあります。
- お互いに顔を見合わせること
- 行動に移すのをしばらく差し控えて様子を見ること
- 比べたり、対照すること
「電車やバスなどが天候により運行を見合わせる」
などというように、ある行動や計画などを実行できないわけではないが、様々な事情を鑑みていったん差し控える際に利用されます。
完全に止めてしまうというわけではなく、「時期を見計らっている状況ですよ」といった状態といえます。
例文
- 大雪の影響で電車の運行を見合わせています。
「見合わせる」は様々な事情を鑑みて一旦行動を差し控える際に利用されます。
電車やバスで使われているように、状況次第では再開されることは十分に考えられます。
「見送る」の意味と使い方の例文
「見送る」の意味は主に3つあります。
- 自分から遠ざかったり、出発する人を見守ること
- 故人を火葬場などに送り出すこと
- 行動や計画をしないほうがいいと判断して差し控えること、やり過ごすこと。また、時期を見計らうこと
行動や計画を差し控えるという意味では「見合わせる」と同じような意味をもっています。
しかし「見送る」は中止という意味で使われることが多いです。
というのも、大会やイベントの中止のお知らせには「見送る」という言葉が使われていることが多いからです。
中止するという言い方では角が立つようなときに「見送る」という言葉が使われます。
例文
- ウィルスの感染拡大を防止する観点から、マラソン大会の開催を見送らせていただくことになりました。
- 今回のイベントへの参加を見送った。
「見送る」は「中止する」と同じような意味で使われることが多いです。
特に「中止する」では角が立つ時に利用されます。
「中止する」の意味と使い方の例文
「中止する」の意味は物事を途中でやめること。
また、一旦計画を停止することです。
雨天中止・雨天延期などのように比べるとわかりやすいかと思いますが、イベントや大会が取りやめになった際などに使われます。
ただ、完全に廃止してしまうというだけではなく、一時的に停止するという意味も持っています。
例文
- 雨のため試合は中止になった。
- 企画は一旦中止となった。
「中止する」は物事を途中で止めてしまうことです。
完全に廃止する場合にも、一時的に停止する場合にも両方の意味で使われます。
「延期する」の意味と使い方の例文
「延期する」の意味は期日や開始を遅らせるという意味です。
「見合わせる」と似ていますが、「延期する」は次回の予定が決まっている際に使われる事が多いです。
大会が雨天延期などと書かれていた場合は、翌週になったりすることが多いですよね。
例文
- 運動会が雨のため延期になった。
- システムトラブルのため締め切りが延期になった。
「延期する」は期日や開始を遅らせる事で、遅らせた期日は決まっていることが多いです。
さいごに
- 「見合わせる」「延期する」は、行動や予定を差し控えていても再開の可能性が高い時に使われます。
- 「見合わせる」は状況を見て再開を考えている際に使います。
- 「延期する」はいつ再開するかという予定がすでに決まっている時に利用されることが多いです。
- 「見送る」「中止する」は行動や予定を止めてしまうという意味で使われることが多いです。
- 「中止する」では角が立つ時に「見送る」を使うことが多いです。
ただ、どちらも完全に廃止するという意味と一時的に停止するという意味があるため、その使い分けには注意しましょう。