確定申告や問診表、その他様々な書類に職業欄というものがあります。
この職業欄に記入する時、会社員や公務員ならば迷うことはないでしょう。
でも、私たち介護職は職業欄になんて書けばいいでしょうか?
「職業欄には迷ったら会社員って書いとけばいいや」
そういう考えも一理あります。
でも、本当に会社員でよいのでしょうか?
今回はそんなあなたの疑問に、順を追って説明します。
認知症の利用者様やご家族にずっと付き合えなくても、スマホから確認できて、これなら安心ですね。
→
職業欄にある職業と職種の違いとは?
そもそも職業欄には、職業欄と職種の二種類の記入欄があります。
そう、職業と職種は違うのです。
その違いは以下の通りです。
まず職業について調べてみると、
「生計を維持する為に、日常従事する仕事のこと」
という定義となっています。
つまり、
- 会社にお勤めならば会社員
- 学校に通っているならば学生
- 仕事を何もしていなければ無職
となります。
一言で言ってしまうと、私たちが常日頃言う、「仕事」のことです。
一方、職種というのは、職業の中の実際に行っている職務のことを指します。
会社員ですと、営業職・事務・販売など、多数ありますね。
また「職位」という欄も見かけます。
職位の意味や使い方に関しては、こちらの記事でも解説していますので、併せてご覧ください。
職位とは?
介護職(社会福祉法人の職員)の分類!どんな職業でどんな職種?
では介護職って、どんな職業でどんな職種に分類されるのでしょう。
職業、職種それぞれ分けて説明しますね。
介護職の職業は、施設にもよりますが、ほぼ団体職員です。
そう、会社員ではないのです。
なぜなら、介護職が所属するのは大抵の場合、「社会福祉法人」だからです。
法人は会社ではありませんし、公務員でもありません。
法人というのは、団体として扱われます。
よって、団体職員となります。
介護職の職種については、多々ありますが、主に次の4つです。
介護職の職種例
- ホームヘルパー(訪問介護員)
- 介護助手
- 介護福祉士
- ケアマネジャー(介護支援専門員)
それぞれについて、簡単に説明しますね。
1.ホームヘルパー(訪問介護員)
ホームヘルパーは、主に高齢者や障がいのある方のお宅に赴き、身体介助や生活援助、通院介助を行います。
ホームヘルパーになるためには介護初任者研修など、介護の資格が必要です。
2.介護助手
介護助手は、施設等においてベッドメイキングや食事の準備・片付け、利用者さんの話し相手など、介護職員の補助をします。
介護助手には資格がいりません。
もしも介護職員初任者研修等の資格を持っていれば、身体介助等も出来るようになります。
無資格でも、介護助手をしながら介護職員初任者研修の資格を習得し、最終的には介護福祉士の国家資格をとることも出来ます。
3.介護福祉士
高齢者や障がいのある方に、食事・入浴・排泄などの介助を行ったり、介護者やその家族さん等からの相談業務などを担います。
また、介護職員に対して指導やアドバイスをすることもあります。
この職種には、介護福祉士の資格が必要です。
4.ケアマネジャー(介護支援専門員)
ケアマネジャーとは、介護を必要とする人やその家族のニーズを聞きます。
そしてそのニーズに沿えるように、ケアプラン(サービス計画書)を作成し、介護施設等との連絡や調整を行います。
この職種には、ケアマネジャーの資格が必要です。
介護職(福祉施設職員)の職業欄の書き方はこうしよう
では、「介護職の職業欄はどう書けばいいの?」
と、そんな疑問もあるでしょう。
私なら、記入する書類がどのようなものかによって、次のように書き方を変えます。
- 職務経歴書や、確定申告等の公的書類の場合
- アンケートやその他の場合
それぞれ説明しますね。
1.職務経歴書や、確定申告等の公的書類の場合
自分の職業と職種を記入します。
なぜなら、簡単に書いてしまうと自分の信用にかかわるからです。
こういう書類に団体職員とだけ書いたら、何をしているのか正確に伝わらないですよね。
だから、正確に伝えなければいけない書類には自分の職業と職種を記入します。
2.アンケートや問診票、その他の場合
こういう時には、あえて介護士と記入します。
なぜなら職業が団体職員、職種も正確に記入しても伝わりにくい可能性があるからです。
例えば街角のアンケートなどに介護福祉士って書いたところで、どんな仕事か相手には伝わりにくいですよね。
だったら、私は簡略化して介護士と書きます。
ただし、介護士ってのは職業でも職種でもないので注意してくださいね。
まとめ
参考になったでしょうか。
介護職といっても、色々名称があるのです。
あなたが迷ってしまうのも無理ありません。
現在、職業欄に書く分は、今の状況に合わせて書いてくださいね。
でも、もっと介護職の内容が認知されて、職種を書いても理解される社会になることを、切に願っています。