「ほしょう」という言葉は、使い方によって漢字が変わります。
「身分」「自由」「安全」などには、それぞれどのような「ほしょう」が使われるのでしょう?
「ほしょう」と読む漢字の使い分けができれば、実生活で役に立ちますよ。
今回は、「ほしょう」の漢字について、理解を進めるコツをわかりやすく解説していきます。
「ほしょう」を漢字で書くと?どんな種類がある?
「ほしょう」という漢字は、けっこうたくさんあります。
ざっと挙げるだけでも以下の通りです。
「ほしょう」と読む熟語一覧
- 歩哨
- 歩障
- 保証
- 保障
- 堡礁
- 補償
- 輔相
この中で常用漢字から成っている字は、「歩障」「保証」「保障」「補償」になります。
中でも一般的によく使われている物は、
- 保証
- 保障
- 補償
です。
この3つは、普段でもよく見かけますよね。
しかも、使い方を混同されることが多い言葉です。
ちなみに、「保証」「保障」「補償」以外の「ほしょう」の漢字の意味は、次のとおりです。
- 歩哨:軍隊で警戒、監視の任に当たること
- 歩障:竹、木などで枠を作り布帛を張り巡らした囲い
- 堡礁:島や陸地から離れて、海岸に並行して発達したサンゴ礁
- 輔相:助けること、補佐すること
次の章では、「ほしょう」の中でも、特によく使われる「保証」「保障」「補償」について詳しく見ていきましょう。
「ほしょう」の漢字!使い分けは難しい?コツや覚え方を例文で解説!
「ほしょう」の漢字の中でも、「保証」「保障」「補償」は、使い方が混同されることが多い字です。
それぞれの意味は以下の通りです。
「保証」「保障」「補償」の意味
「保証」:間違いがない、大丈夫であると認め、責任を持つこと
「保障」:ある状態が損なわれる事のないように、保護し守ること
「補償」:損失を補って、償うこと
例えば、「商品の品質をほしょうします」といった場合、まずは文脈から言葉の意味を考えてみましょう。
この場合の「ほしょう」は、「商品の品質に責任を持ちます」といった意味で使われていることがわかります。
つまり「保証」が正解になります。
同様に、「最低限の生活がほしょうされているので、安心して暮らせます」はどうでしょうか?
この場合の「ほしょう」は、「最低限の生活が損なわれず守られているので、安心して暮らせます」といった意味で使われていることがわかります。
つまり「保障」が正解になります。
あとは、「事故の損害をほしょうしてもらうため、話し合いを行った」はどうでしょうか?
この場合の「ほしょう」は、「事故の損害を補い、償ってもらうため、話し合いを行った」といった意味で使われていることがわかります。
つまり「補償」が正解になります。
このように、それぞれの「ほしょう」を使い分けるには、次の手順を試してみてください。
①まず文中の「ほしょう」を別の言葉「約束する」「守る」「おぎなう」に置き換える
- 「保証」:「責任を持つ」「約束する」
- 「保障」:「守る」「保護する」
- 「補償」:「補う」「償う」
という、同じ意味の言い換え言葉に置き換えてみましょう。
文脈から、どの言い換え言葉に置き換えればよいか、判断します。
②置き換えて、意味が一番しっくり来る「ほしょう」を選択する
この手順に慣れてくれば、意外と簡単に「ほしょう」の使い分けができるようになりますよ。
「安全」「品質」「生活」「損害」「身元」はどの「ほしょう」を使う?
使い分けができるようになったら、実際に例題で練習してみましょう。
例題①:安全をほしょうする
「安全をほしょうする」の場合、「安全な状況を保護する、守る」という意味で使われます。
つまり「安全を保障する」が正解になります。
例題②:品質をほしょうする
「品質をほしょうする」の場合、「品質を(に)約束する、責任を持つ」という意味で使われます。
つまり「品質を保証する」が正解になります。
例題③:生活をほしょうする
「生活をほしょうする」の場合、「生活できる状態を、保護する、守る」という意味で使われます。
つまり「生活を保障する」が正解になります。
例題④:損害をほしょうする
「損害をほしょうする」の場合、「損害したものを補う、償う」という意味で使われます。
つまり「損害を補償する」が正解になります。
例題⑤:身元をほしょうする
「身元をほしょうする」の場合、「身元に(を)責任を持つ、約束する」という意味で使われます。
つまり「身元を保証する」が正解になります。
さいごに
以上、「ほしょう」の漢字について解説してきました。
「ほしょう」という言葉は、よく耳にしたり、生活の中でもよく使われたりしますよね。
漢字によっては意味が大きく異なるので、特徴をとらえて上手に使い分けられるようにしてください。