「煎餅が湿気る」という状態を伝えるとき、
- 「しけてる」
- 「しけってる」
- 「しっけてる」
など、人によって表現が違います。
正しい表現はどれになるのでしょう?
湿気るの意味を理解していれば、正しく使うことができますよ。
そこで今回は、「湿気る」の意味や読み方、言い換え、英語表現、などを解説していきます。
ちなみに今回の「しける」「しっける」のように、使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。
こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。
知識を深めよう!
「湿気る」の意味は?英語では何ていう?言い換えや使い方を例文で解説
「湿気る」は一般的に、湿気を帯びるという意味で使われ、乾いているものが水分を含んで湿ったような状態になることを表します。
湿気るの例文1
- 「海苔が湿気るので、しっかり蓋をしておいてください」
- 「お煎餅が湿気てしまい、パリパリ感がなくなってしまった」
このように、湿って食べ物の状態(食感)が変わってしまうようなときに使われます。
他にも
湿気るの例文2
- 「花火が湿気て使えなくなってしまった」
- 「湿気たタバコは美味しくない」
このように、湿っぽい状態になった時にも使われます。
英語では、「水浸しの」や「ふやけた」といった意味の
- 「soggy」
や、「新鮮でない」といった意味の
- 「stale」
「湿気のある」といった意味の
- 「damp」
などが当てはまります。
ですので、言い換える場合も、
- 「ふやけた」(お煎餅がふやけてしまい、パリパリ感がなくなってしまった)
- 「湿気のある」(湿気のあるタバコは美味しくない)
このようになります。
「湿気る」の読み方!「しける」「しっける」どっちが正しい?意味は違うの?
「湿気る」を辞書で調べると
- し・ける :湿気を帯びる。しっける。
- しっ・ける:湿気を帯びる。しける。
となっています。
つまり、どちらの読み方も正しい。意味も同じということになります。
他にも、同じ意味を表す言葉には、
- 「しけった」
- 「しっけた」
- 「しけた」
- 「しみた」
など多数あります。
それぞれの家庭や地域ごとなどで、様々な表現が使われているので、特に正解は無いと言ってもいいかもしれません。
「湿る」の意味は?英語では何ていう?言い換えや使い方を例文で解説
「湿る」は、「しめ(る)」と読み、乾いていたものが水分を含んで濡れた感じになる、水気を帯びるという意味があります。
湿るの例文
- 「夜露で道が湿っている」
- 「洗濯物がまだ湿っているので畳めません」
このように、水滴が出るほどでなく、触って分かるくらいの水気を帯びているような状態などを表す時に使います。
英語では、「潤んだ」「適度に水気のある」といった意味の
- 「moist」
や、「湿気のある」「まだ乾いていない」といった意味の
- 「wet」
などになります。
言い換える場合は、
- 「濡れる」(夜露で道が濡れている)
- 「乾いていない」(洗濯物がまだ乾いていないので畳めません)
のようになります。
ちなみに、「湿る」は他に「しと(る)」とも読みます。
この場合も意味は、しっとりと濡れる。しめりけを含むとなり、「しめ(る)」と同じようなことを表します。
「しと(る)」は、17世紀後半ぐらいから使われるようになり、明治から戦前にかけての文学作品でよく使われています。
「湿気る」と「湿る」の違いや使い分けは?
「湿気る」も「湿る」も、乾いたものが水分を含む状態を表す言葉です。
「湿気る」の場合は
- 「煎餅が湿気る」
- 「花火が湿気る」
などのように、触っても分からないような水気を含んでいる状態で、水気を含んでダメになる(美味しくなくなる・使えなくなるなど)ような場合に使います。
一方、「湿る」の場合は、
- 「道が湿っている」
- 「服が湿っている」
などのように、触ると分かるような水気を含んでいるような状態を表す時に使います。
湿気ると湿るの違いは、水気を感じられるかどうかの違いなんですね。
さいごに
以上、「湿気る」の意味や読み方などを解説してきました。
普段何気なく使っている言葉ですが、地域や家庭ごとで様々な表現がありました。
どれも間違いではないので、恥ずかしがらずに使ってみて下さいね。