「痛む」と「傷む」。
この2つの漢字は、どちらも「いたむ」と
読むことができる漢字です。
「りんごが”いたむ”」、「怪我したところが”いたむ”」、「髪が”いたむ”」など、
色んな時に使われますね。
こういう漢字は違うけれども、
読み方が同じな漢字のことを「異字同訓」と言います。
異字同訓の中には、声に出して読むと
違いが分かるもの(雨や飴など)もあるのですが、
「痛む」と「傷む」は声に出しても
違いが分かりませんよね・・・
あなたは、この2つの漢字の使い分けを
しっかりとすることができますか?
今回は「痛む」と「傷む」の、
違いと使い分けについて解説していきます!
「痛む」の正しい使い方
「頭痛」や「痛覚」などの
熟語にも使われる「痛む」の「痛」。
文字の使われ方からして、
物理的な痛みに関して使われそうです。
「痛む」の正しい使い方を知るために、
漢字辞書で意味を調べてみました。
- 病気や傷などのために、からだに痛みを覚える
- 心に痛いほどの悲しみや苦しみを感じる
- 金銭に関して痛手をこうむる
このように「痛む」は、
「病気や怪我などで起こる体のいたみ」
の事をさすのです!
例文にすると、
- 脚の怪我が痛む。←1の意味
- 風邪で頭が痛む。←1の意味
- 遺族の事を思うと胸が痛む。←2の意味
「痛む」は、心や身体の痛みに対して
使うのが正しい使い方です。
「傷む」の正しい使い方
これに対して、「切り傷」や「殺傷」などの
言葉に使われる「傷む」の「傷」。
こちらも「痛む」と同じように、
怪我をしてる時に使いそうな感じがしますね。
こちらも正しい使い方を知るために、
漢字辞書で調べてみました。
- 器物・建物などが、傷ついたり損なわれたりする。
- 食物が傷ついたり腐ったりして悪くなる。
「傷む」は「痛む」と比べると、
少し違った意味を持ってますね。
「傷む」の正しい使い方を説明すると、
「食べ物や器物などが傷ついた」時に使うのが、
正しい使い方です。
例文にすると、
- 靴が傷む。←1の意味
- 昔に買った本が傷む。←1の意味
- 買ったリンゴが傷む。←2の意味
「傷む」は「物が腐ったり傷ついた」時に、
使うようにしましょう。
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「痛む」と「傷む」の違い
この2つの正しい使い方と意味について調べてみましたが、
この2つの違いについては理解できましたか?
もうお分かりの人もいるでしょうが、
最後にこの2つの違いについてまとめていきます。
この2つの違いは、
「いたんだ物が物体か自分の身体か」の違いですね!
自分の体の一部が痛くなったら「痛む」、
物がいたんだら「傷む」を使うのが正しい使い方です!
この違いを覚えて、「痛む」と「傷む」の違いを
しっかり使い分けるようにしましょう!