「しまったぁ!またやってしまった…」申し送りでミス。
介護現場では重要な申し送りです。
慣れないうちは難しいですよね。
あなたのその気持ち、痛いほどわかります。
私も、最初申し送りと聞いて、どういうことを伝えたらよいか、よくわからなかった経緯があります。
でも大丈夫。
申し送りにはちょっとしたコツがあって、私もそのコツさえ掴んだら、以後はミスすることもなくなったんですよ。
その申し送りのコツについて今回は例文を交えてお伝えしていきますね。
最後まで読んでいただければ、申し送りのミスで先輩に怒られることもなくなりますよ。
それではどうぞ。
なぜ介護での申し送りが必要なの?
申し送りが必要な理由として、次の三点が挙げられます。
- 利用者さん一人一人の、継続的かつ正しいサポートをするため
- 事故やトラブル防止のため
- ケアプランや業務が適切か見直すため
それぞれについて詳しく説明しますね。
利用者さん一人一人の、継続的かつ正しいサポートをするため
申し送りというのは、利用者さんが望んだサービスを受けるために必要不可欠なことです。
もしスタッフごとに利用者さんへの対応が違うとどうなるでしょうか。
Aさんは歩行器を使って歩きましょうといっていたのに、Bさんは手引き歩行にて歩行をするなんてことを言いだしたら、利用者さんもどうしていいのかわからなくなりますよね。
ですから利用者さんに合ったサービスを続けるためにも、申し送りというのは重要になります。
事故やトラブル防止のため
利用者さんの身体・精神状態は日々変化します。
利用者さんの状態変化を申し送ることにより、思わぬ事故やトラブルを回避する必要があります。
申し送りをしないと、出勤してすぐは、利用者さんの状態は把握しにくいです。
利用者さんが熱発しているのに、無理に動かそうとしたら、倒れちゃいます。
そんなアクシデントを防ぐ意味も申し送りには含まれています。
ケアプランや業務が適切か見直すため
今まで行っていたケアプランの整合性は、その時にいたスタッフでないと判別が難しいと思います。
利用者さんごとに提供するプランは違います。
すべての方が同じことをしたからと言って、同じ変化があるとは限りません。
利用者さんの動けるレベル的に歩行訓練が適正と思っても、実はまだ立ち上がりが少し不安そうという時もあります。
そんな時には今のやり方を見直し、改善する必要が出てきます。
介護での申し送りのコツや意識するポイントは?
そこで、申し送りを的確にするコツを挙げてみます。
- 正しい情報を簡潔に、わかりやすくまとめる
- 事実と憶測は分ける
- 話す順序よく組み立てておく
このことについても、具体的に説明いたします。
正しい情報を簡潔に、わかりやすくまとめる
物事を長々と話しても、どこが重要なのかわかりません。
そこで、5W1Hにまとめるとよいでしょう。
いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように、という点に焦点を置いて伝えると、重要な点が伝わりやすいです。
事実と憶測は分ける
事実と憶測を一緒にしてしまうと、なにが本当のことなのかわからなくなってしまい、混乱します。
Aさんは歩行訓練をしているから歩けるだろう、と言われた場合、冷静に聞けば歩ける保証はないことに気づきますが、戸惑いかねません。
どこまでが事実で、どこからが自分の憶測かは明瞭にしておきましょう。
話す順序よく組み立てておく
事の始まりから終わりまでを時系列に話されても、どこに着目すればいいのか見えにくくなります。
それなら、重要なことを最初に述べて、それについての事柄を時系列に話す工夫をすれば伝わりやすくなります。
介護での申し送りのテンプレートや例文を三つ
では、実際の申し送りのテンプレート・例文をお教えします。
- A様 先日日中のトイレ誘導時に、尻もちをつかれました。夜間帯は気分不快感や疼痛の訴えはありません。報告書は提出済みなので、確認をお願いいたします。
- B様 先日排便―3目につき、下剤服用を内服、夜間は中等量の排便がありました。本日付で排便のカウントをリセットしています。
- C様 (日時)嚥下不良の為、(いつの食事)より(食事形態)から(元の食事形態より下の食事形態)に変更しています。
いかがでしょう。
今回は事故発生時、排便コントロール、食事形態の変更の三点についてあげてみました。
参考になりましたか?
慣れるまでは大変ですが、ぜひ使ってみてください。
まとめ
申し送りは介護の仕事にとって、欠かせることができない重要なことです。
利用者様あっての仕事ですから、今現在の状況を把握しておかなければ、その人のニーズに合った行動はとれません。
慣れるまでは申し送りをすることは大変です。
むしろ、大変なのが当然なのです。
申し送りの内容次第では、利用者様の生活が変わってしまうのです。
利用者様に安心安楽な一日を過ごしていただくも、不安な一日を過ごしていただくも、申し送りの質次第だと私は考えます。