自分の仕事を記入する際、「職位」を聞かれることがありませんか?
何を書いたらいいかわからず、とりあえず
- 「主任」
- 「係長」
- 「セールスリーダー」
など、適当に記入してしまいがちです。
あなたも本来の「職位」の意味を知らないかもしれませんね。
そこで今回は、「職位」について、わかりやすく解説していきます。
履歴書などで職位を記入するときも、焦らなくて済むようになりますよ。
ちなみに今回のように、使い方の紛らわしい言葉は、ほかにもたくさんあります。
こちらの記事で特集していますので、使い分けができるかどうか、ぜひ挑戦してみてくださいね。
知識を深めよう!
「職位」とは?意味をわかりやすく解説
職位とは
- 組織を運営する上での仕事の地位
- 組織での役割や仕事内容
のことを意味します。
「職位」という表記が、「職場」での「地位」から来ていることから、①が本来の意味として使われていました。
これは、かつて日本の企業に多く見られた人事制度の一つの、「職能資格制度」が、もとの考え方になっています。
「職能資格制度」とは、業務を遂行する為の全般的な能力を評価して序列付けをし、賃金に反映させる制度です。
例えば、軍隊で言うと、
- 「隊長」
- 「司令」
といった、「権限や役割を示す呼称」とは別に、
- 「少尉」
- 「大佐」
などのような、「組織の中で自分がどのあたりの地位にいるかを示す呼称」が「職位」になります。
ただし、最近では②のように、
- 「役割」
- 「仕事内容」
を表すのが一般的になっています。
例えば、
- 「部長」
- 「課長」
- 「係長」
なども、その会社の各「部」「課」「係」の責任者という「役割」を表す「職位」になります。
ですので、先ほどの軍隊での「隊長」「司令」といった呼称も、
- 隊の責任者
- 隊や部署を指揮、統率する人
といった役割を表しているので、「職位」と言えます。
「職位」の英語表現は?
「職位」の英語表現の一つは、「位置」や「場所」を意味する、「position」になります。
より分かりやすい表現にするなら、「job position」のように表現できます。
他にも、「題名」「名称」といった意味の、「title」を使った、「job title」も「職位」の英語表現の一つになります。
「正社員」「パート」「ない」場合は履歴書などにどう書くの?
履歴書に記入する際、「正社員」の場合で、「役職」などについていれば、その名称を記入します。
例えば、課長職についているのなら、
- ~課 課長に昇進
- ~部 部長に昇進
といった具合になります。
入社したてなどで「役職」や「肩書」などがない場合は、特に記入する必要はありません。
しかし「職位」の記入を求められている書類などの場合は、
- 「一般社員」
- 「職位なし」
と記入しておくのが無難ですね。
「パート」は、本来、雇用形態の呼称になるので、「職位」としての記入はしません。
ただし、「パート」としての経験をアピールしたい場合は、会社名の後に「パートタイム」と記入しましょう。
「職位」「役職」「職務」「職制」の違いは?
「役職」とは、組織内における役割やポジションを表した言葉になり、「職位」の意味とほぼ同じになります。
現在は「職位」の記載を求められた場合、「役職」を記入しておけば、ほぼ問題ありません。
違う点をあげるとすると、
- 「職位」は仕事を行う能力を表すのに対して使われる
- 「役職」は仕事の役割として使われる
ということです。
例えば、「社長」や「課長」という呼称を見れば、役目や職務内容が分かります。
一方、「少尉」や「大佐」などは、それだけでは、役目や職務内容が分かりません。
つまり、
- 「職位」:対外的にどのような職務を行っているか分からない
- 「役職」:呼称だけで役目や職務内容が分かる
という違いになります。
次に「職務」とは、仕事として各自が受け持っている任務のことです。
つまり、自分が行うべき仕事ということになります。
- 「職位」:仕事を行う立ち位置
- 「職務」:行うべき仕事
という違いになります。
さいごに「職制」とは、会社や工場などで、労働者を管理する役付きの職員のことを言います。
いわゆる「管理職」と言われるものになります。
ですので、
- 「職位」:会社内での立ち位置全て(一般社員まで含まれる)
- 「職制」:部下の指揮・管理、プロジェクトや組織の運営・管理を担う立場の人
という違いがあります。
さいごに
以上、「職位」について解説してきました。
「職位」に関しては、各会社ごとや職種(公務員や看護師、警察官など)でも呼称が変わってきます。
これを機に、自分の「職位」は何なのか、会社での呼称はどの様なものなのかを再確認してみてもいいかもしれませんね。