ビジネスシーンでよく使われる言葉に、「検討させていただきます」があります。
一般的なイメージとしては、「断りの言葉」と思われています。
しかし実際の意味や使い方は、断りだけではありません。
状況によっては、全く違う意味になる場合もあるので注意が必要です。
そこで今回は、「検討させていただきます」の意味について、わかりやすく解説していきます。
「検討させていただきます」の意味は?断りor前向きどっち?
「検討」には、
- よく調べて考えること
- 種々の面から調べて、良いか悪いかを考えること
という意味があります。
ですので、「検討させていただきます」はそのままの意味で取ると、よく調べて考えさせてもらいますということになります。
しかし、ビジネスシーンでは、遠回りな断りの意味として多く使われています。
相手の提案に対し、期待に沿えないことが分かっていても、直接「検討する気はありません」と伝えるのは失礼に当たります。
そのため、社交辞令の意味合いで、「検討させていただきます」と伝え、後日断りを伝えるのがマナーになります。
しかし、相手からの提案や希望などに対し、
- じっくり考えて返答したいという意思を伝えるようなとき
- 決定権がなく、個人の一存で回答できない
といった時に、返事を保留したいという意味としても使われます。
これらは、断りの意味を含む場合もありますが、本当に前向きに考えている場合もあります。
ですので、「検討させていただきます」が断りの意味か前向きの意味かは、どちらともいえないということになります。
「検討させていただきます」と言われたらやるべきことは?
「検討させていただきます」と言われた場合、まずは、
何に対しての検討かを明確にすることが必要になります。
- 金額に関すること
- 必要性に関すること
- 許可に関すること
など「検討」の理由は広いので、何が問題なのかを明確にすることが大切です。
また、検討してもらう期限を決めることも必要になります。
期限を決めることで、再度の連絡もしやすくなりますし、決定までの期間が必要な理由を聞くことが出来れば、違ったアプローチが出来るようになります。
ただし、「検討させていただきます」には、遠回りな断りが含まれている場合もあるので、
- 相手が煮え切らない態度
- 早く話を終わらせたいような雰囲気
の時は、営業を終了することも、時には必要になります。
「検討させていただきます」に対する返事はどう言う?例文で解説
何に対して検討したいのかを聞きたい場合は、
- 「具体的には何をご検討されるのでしょうか」
- 「検討しますということですが、何か問題がありましたか」
といった返答をします。
検討しようとしている内容によっては、その場で一緒に考え、新たな提案をすることも出来ます。
また、問題点があれば丁寧な説明によって、不安を解消することも出来る場合があります。
期限を決めてもらいたい場合は、
- 「それではいつ頃までにお返事を頂けますでしょうか」
- 「ちなみに、いつごろまでに決断いただけますでしょうか」
のような返答をします。
またその際、「一週間後にお返事します」といった返答があったら、何故返答に一週間を要するのかを確認することが大切になります。
例えば、決定権を持つ人が別にいるといった場合、その人が重要視する事柄を聞き出せたり、直接説明する機会を設定してもらうことも出来るようになるからです。
さいごに
以上、「検討させていただきます」の意味について解説してきました。
「検討させていただきます」は、
- じっくり考えて返答したい
- 遠回しに断りたい
という、違った意味を含んだ言葉になるので、ビジネスシーンでは正しく見極めることが必要になります。
また、その際の返答の仕方によっても営業の結果が大きく変わってきます。
「検討させていただきます」の真意を上手に見極めて、営業活動に役立てられるようにしてくださいね。