「つながる」という言葉は、日常生活の中でもよく耳にしたり使用したりします。
漢字では「継る」「繋がる」といった表記になります。
実際には、ひらがなが使われていて、漢字表記のものはあまり見かけません。
漢字「継る」「繋がる」の違いやひらがなとの使い分けはあるのでしょうか?
ここでは、「継る」「繋がる」「つながる」の違いについて、わかりやすく解説していきます。
「継る」の意味や読み方、言い換え、英語表現は?
「継る」は、一般的に、「つなが・る」と読まれています。
ただし、常用漢字表で「継」という漢字の読み方は、
- 音読み:ケイ
- 訓読み:つ(ぐ)
です。
正確には、「継(つなが)る」という読み方はありません。
これは、本来の読み方である「継(ぐ)」の意味が、バラバラなもの、連続していないものをつなぎ合わせるであることから、「つながる」という読み方が使われていると思われます。
ですので、「継る」の使い方としては、
- 「折れていた骨が継る」(バラバラなものをつなぎ合わせる)
- 「外部から新たな後継者を得たので後世に芸が継った」(後を受けて続ける)
などのようになります。
「継る」を言い換える場合は、
- 「引きつぐ」
- 「つなぎ合わせる」
などになります。
英語にすると、
- take over(受け継ぐ)
- succeed(継承する)
- splice(継ぎ合わせる)
といったニュアンスになります。
「繋がる」の意味や読み方、言い換え、英語表現は?
「繋がる」は、「つな・がる」と読みます。
- 「島が橋で繋がる」のように、離れているものが結ばれて、ひと続きになる。
- 「渋滞で車が30キロも繋がっている」のように、連なり続く、継続する。
- 「これは事件に繋がる遺留品です」のように、関係がある、結びつく。
といった意味になります。
「繫がる」の言い換えは、
- 「結ばれる」
- 「接続する」
- 「続く」
- 「関係がある」
などになります。
英語にすると、
- be connected(結びつく)
- lead to(もたらす)
- be related(関連する、紐づく)
といったニュアンスになります。
「継る」「繋がる」「つながる」の違いは?
「継る」は、
- つなぎ合わせる (中継など)
- 後を引き受ける (引き継ぎ、後継など)
といった意味でしたね。
一方、「繋がる」は、離れていたものが一続きになるといった意味でした。
例えば、物を伝えるときに、
- 「継る」は、口頭で順次伝えていく
- 「繋がる」は、電話で直接伝えていく
といったイメージになります。
ひらがな表記の「つながる」の場合は、漢字の意味にとらわれないので、「継る」「繋がる」どちらの意味の場合でも使うことが出来ます。
「つながる」漢字とひらがなの使い分けは?
特に定まった使い分け方はありませんが、ひらがなの「つながる」であれば、漢字の意味にとらわれず使うことが出来ます。
また、「継る」も「繋がる」も、常用漢字に無い漢字になるので、公用文や新聞などの場合使用しません。
ですので、基本的にひらがなの「つながる」を使用していれば間違いはありません。
さいごに
以上、「継る」「繋がる」「つながる」の違いについて解説してきました。
- 「つながろう 日本」
- 「つながろうプロジェクト」
など、「つながる」という言葉を用いるときは、一般的に「ひらがな」が使われることが多くあります。
「継」「繋」の漢字の意味を強調しないのであれば、基本的には、ひらがなの「つながる」を用いた方が良いかもしれませんね。