「メスを入れる」ってどういう意味?
あなたは「メスを入れる」という言葉をご存じでしょうか?
その言葉通り、お医者さんが手術のためにメスを入れる際にも使われますが、ニュースや新聞で目にするときは、違う意味で使われることが多いですよね。
「メスを入れる」は問題を解決するために思い切った手段を取るという意味があります。
ここでは「メスを入れる」の意味と使い方、類語や対義語などをわかりやすく説明していきます。
【小学生向け】「メスを入れる」の意味や使い方は?間違い例と正しい例は?
「メスを入れる」の意味は2つあります。
- お医者さんが手術のためにメスを使うこと。
- 問題を解決するために思い切った手段を取ること。
ここでは主に慣用句としての解説をしていきます。
この言葉がよく使われるのは政治や犯罪に関わることが多いですね。
例えば、会社の裏帳簿にメスを入れるとか、政治の問題にメスを入れるなどと使われることが多いです。
特に間違った使い方をする慣用句では無いですが、どちらの意味で使われているかは、前後の文章で判断しましょう。
正しい例文
「とうとうあの企業の癒着問題にメスが入ったね。」
「今度こそ解決するといいですね。」
間違った例文
「とうとうあの企業の癒着問題にメスが入ったね。」
「回復を祈っているよ。」
「メスを入れる」は
- お医者さんが手術のためにメスを入れるという意味
- 問題を解決するために思い切った手段を取る
という2つの意味があります。
「メスを入れる」の語源や由来は?
お医者さんがメスを入れる目的は、手術を行って身体の悪い部分を切り取ったりするためです。
その事が転じて問題を解決するために思い切った手段を取る、という意味になりました。
人の体を切って悪い部分を取り除いたり、臓器を入れ替えてしまうというのは、とても勇気がいることですよね。
それくらい勇気をもって、思い切った手段で問題を解決するという意味があります。
「メスを入れる」の類語、対義語は?英語では何ていう?
「メスを入れる」の類語は
- 「膿(うみ)を出す」
- 「踏み込む」
- 「事に当たる」
などがあります。
「膿(うみ)を出す」とは、「組織や会社の悪い習慣を根本的に取り除く」という意味があります。
これももともとは医療の用語で、傷口に溜まってしまったジュクジュクした膿を出すという様子から来た言葉です。
「踏み込む」は物事に深く入り込むという意味ですが、「メスを入れる」と同じように使われることがあります。
「問題解決のため、捜査に踏み込んだ。」といえば「メスを入れる」と同じ意味として使えます。
「事に当たる」も物事に取り組むという意味で使われます。
「メスを入れる」というほど強い表現にはなりませんが、「問題解決のため、事に当たった」という風に使うことができます。
「メスを入れる」の対義語として挙がるものは特にありません。
強いて上げるならば、「放り出す」「怠ける」というのが近いのではないでしょうか。
「メスを入れる」を英語でいうと「Insert a scalpel」や「operate」ですが、これはお医者さんが手術をするという意味になってしまいます。
そのため、慣用句として使うのであれば「cut deeply into」です。
「cut deeply into」は「深く切り込む」という意味ですので、「メスを入れる」の英訳にぴったりですね。
さいごに
「メスを入れる」は問題を解決するために思い切った手段をとるという意味です。
政治や犯罪に対して使われる事が多いです。
大きなニュースや事件に対して使われることが多いため、新聞やニュースで目にすることが多いのではないでしょうか。
大きな問題を解決するためには、思い切った手段を採る事も時には必要なのかもしれませんね。