「うどんにそばつゆ、そばにうどんつゆを使ってもおいしいのかな?」
先日ふと、そばを食べたいなって思った時に、うどんつゆしか買い置きがなかったんです。
あなたにもこんなこと、今までにありませんでしたか?
結局そのうどんつゆで、そばをいただいたのですが、まあまあ違和感なくおいしかったです。
そばつゆとうどんつゆ、そうめんつゆ、普通のめんつゆ。
似たような商品がスーパーに並んでいますが、それぞれの違いは何なのでしょう?
そこで今回は、そんなあなたの疑問にお答えするべく、メーカーさんに直接、それぞれの違いを聞いてみました!
- 関東と関西での呼び名の違い
- 原材料や配合の違いは?
この順で、わかりやすくお伝えします。
最後まで読んでいただければ、それぞれの違いにしっくりきて、結局どうすればいいのかがわかりますよ。
それではどうぞ。
関東と関西での呼び名の違い
関西人が関東ヘ行った時、「関東のうどんは黒すぎて食べられへん!」っていうセリフをよく耳にします。
それもそのはず、関東と関西では、だしやつゆが発達してきた経緯が違うからなんですね。
例えばうどんなら、そもそも呼び名が違います。
関東では、だしに濃口しょうゆなどで味付けしたものを「つゆ」と呼び、飲まないことを前提にしています。
一方関西では、だしに薄口しょうゆなどで味付けしますが、これを「つゆ」とは呼びません。そのまま「だし」と呼びます。
「うどんだし」「そばだし」のように呼びます。
ラーメンでいうところの「スープ」と同じで、だしは飲むことが前提なんですね。
じゃあ関西で「つゆ」はどうなの?と思うかもしれませんね。
関西では、つゆはつけ汁のイメージです。
冷たいうどんやそば、そうめんを食べる時に使うつけ汁のことを「つゆ」と呼びます。
この場合は関東と同じかもしれません。
したがって、そばつゆとうどんつゆを厳密に比較するなら、関東と関西では違うものなんだということを考慮に入れなければなりません。
それを踏まえて次は、材料に違いがあるのかどうかを見ていきましょう。
原材料や配合の違いは?
そばつゆとそうめんつゆ、うどんつゆの違いは・・・
- しょうゆが濃口なのか薄口なのか
- 昆布だしが使われているか
のように、原材料の違いに注目すればわかりやすいです。
そこで以下に、大手通販サイトで販売されている一般的なそばつゆ、うどんつゆ、そうめんつゆ、めんつゆの原材料を比較してみました。
各つゆの原材料を比較
種類 | 原材料名 |
うどんつゆ(関西) | しょうゆ(本醸造)、希少糖含有シロップ(レアシュガースイート)、食塩、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、みりん、かつおぶしエキス、かつお削りぶし、そうだかつお削りぶし、さば削りぶし、いわし煮干、こんぶ、乾しいたけ、調味料(アミノ酸等)、アルコール、乳酸カルシウム、(原材料の一部に小麦、大豆を含む) |
うどんつゆ(関東) | しょうゆ(本醸造)(大豆・小麦を含む)、糖類(果糖ぶどう糖液糖・砂糖)、食塩、たん白加水分解物、みりん、エキス(かつお、こんぶ、かつおぶし)、さばぶし、調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素 |
そばつゆ | しょうゆ(本醸造)、風味原料(鰹節、鯖節、煮干)、砂糖、食塩、発酵調味料、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、(原材料の一部に小麦を含む) |
そうめんつゆ | 醤油(本醸造)、風味原料(かつおぶし、こんぶ)、糖類(砂糖、果糖、ぶどう糖液糖)米発酵調味料、調味料(アミノ酸等)、(原料の1部に小麦を含む) |
めんつゆ | しょうゆ(本醸造)、風味原料(鰹節、鯖節、煮干)、砂糖、食塩、醗酵調味料、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、(原材料の一部に小麦を含む) |
各メーカーとも、味付け、材料の配合などのこだわりがあるかとは思います。
しかし表で比較した第一印象としては、うどんつゆ(関西)に昆布、乾しいたけが使われているところが、他とは違いますね。
これは先にも言ったとおり、関西ではだしが決め手だからなのでしょう。
最後まで全部飲み切れるような、甘めの味付けです。
一方、うどんつゆ(関東)は、予想通り濃口しょうゆがベースになっていて、かつおとさばのだしが前面に押し出されてありました。
やはり、うどんつゆの関東風と関西風はまったく違いますね!
それでは他のめんつゆはどうでしょうか?
メーカーによると、麺によって、
- 風味
- 味
- つゆのからみ具合
- 歯ごたえ
などが違うので、それぞれの特徴に合った原材料の配合にしているそうですよ。
例えば・・・
- そばは、風味が強いから
⇒そばつゆは、そばの風味に負けないように、鰹節のだしを多めに配合している - そうめんは麺が細いから
⇒そんめんつゆは、つゆが薄まってもおいしくいただけるよう、昆布を使っている
といった感じです。
まためんつゆは、うどん・そば・そうめんのどれにも、そこそこ対応できるように作られているので便利に使えます。
ですので、よっぽどこだわりがない限りは、家庭用には汎用性のある「めんつゆ」で十分事足りるのではないでしょうか。
さいごに
そばつゆも、うどんつゆも、そうめんつゆも、原材料は似たり寄ったりでしたね。
違うのは、メーカー独自の配合といったところでしょうか。
それほど違いがないから、「めんつゆ」というどの麺にも合うような便利な商品があるんですね。
このめんつゆは、麺だけにとどまらず、他の色んな料理にも使えますしね。
例えば・・・
- 肉じゃが
- 親子丼
- おでん
- 炊き込みご飯
- だし巻き卵
などなど。
したがってこれからは、大晦日の年越しうどんや年越しそばなど、「ここぞ!」っていう時にだけ、それぞれの麺専用のつゆを購入すれば、本来のつゆの違いを実感できるのではないでしょうか?
それぞれの違いがわかって、この知識をみんなにシェアしていただけると嬉しいです。