アシナガバチがかわいそうだと思われている?
「スズメバチに刺される」といったニュースのイメージから、「蜂=刺されると大変なことになる、危険な虫」と思いがちです。
ですが、アシナガバチは実は、スズメバチほどの危険性はない蜂なんです。
そんなアシナガバチ。
世間の一部では「かわいそう」だと思われているようで、その理由が気になってしまいました。
そこで今回は、アシナガバチの
- かわいそうだと思われている理由
- 習性や特徴
これらについて、分かりやすくご紹介します。
アシナガバチがかわいそうと思われている理由3つ
アシナガバチは、実は様々な誤解や被害を受けるかわいそうな蜂でもあります。
その理由をいくつかご紹介します。
かわいそうな理由①:スズメバチと同列に扱われがち
アシナガバチは、攻撃性の高いスズメバチとは違います。
こちらから急に近付いたり、巣に触ったりしなければ、襲ってくることのない、大人しい蜂なんです。
スズメバチは、毎年のように死亡事故が起こるほど、非常に強い毒性を持ちます。
そのスズメバチに比べると、アシナガバチの持つ毒はそこまで強くありません。
ただし、アシナガバチも生物学的にはスズメバチと同じ、スズメバチ科に属することもあり、大きさも20ミリから30ミリほどと蜂の中でも大型です。
スズメバチとは違うと言われても、大きな蜂というだけでつい怖いと思ってしまいますよね。

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かわいそうな理由②:巣を作っても駆除されてしまう
アシナガバチは、家の軒下や室外機の中など、人間の生活圏内に巣を作ることが多いです。
いくらおとなしい蜂だとわかっていても、気付かないうちに巣を刺激してしまったりして刺されてしまっては大変ですよね。
そのため、検索してみるとアシナガバチの巣を駆除する方法がいくつも出てきます。
アシナガバチ側からすれば、せっかく作った巣を壊されてしまうことになりますが、人間側も怪我のリスクを防がなければならないので、歯痒いですね。
かわいそうな理由③:巣をスズメバチに襲われることがある
①の項目で、アシナガバチとスズメバチは同列に扱われがちとお話ししました。
実はアシナガバチは、スズメバチに巣を襲われてしまうこともあるんです。
ヒメスズメバチという種類のスズメバチは、アシナガバチの天敵であり、彼らの巣から蛹(さなぎ)を取り出して食べてしまうんだとか。
天敵であるため、アシナガバチはヒメスズメバチには何も抵抗ができないそうです。
アシナガバチの見分け方は?
アシナガバチは20ミリから30ミリほどの大きさを持つ、蜂の中でも大型の蜂です。
しかし、スズメバチと比べると体型がほっそりとしています。
名前の通り、長い後ろ足を持ち、だらりと足を下げて飛び回るのが特徴です。
また、スズメバチの巣が球体であるのに対し、アシナガバチの巣は、レンコンを切ってお椀型にしたような形でぶら下がっています。
アシナガバチは怖い?どんな習性?特徴まとめ
アシナガバチとはどんな蜂なんでしょう?
特徴や習性、付き合い方などを以下にまとめました。
アシナガバチの特徴は?
アシナガバチは6月頃になると、女王蜂が巣を作り始めます。
7月から8月頃になると、巣の大きさや働きバチの数がピークになり、活動が活発になります。
秋から冬になるにつれて、徐々に数が減っていきます。
特に夏場の活動が活発な間は、アシナガバチに刺される被害が急増するので、注意が必要です。
アシナガバチは益虫?
アシナガバチは、農作物や庭の木などの葉を食い荒らしてしまう毛虫や芋虫を食べます。
また花粉を運んでくれたりする「益虫」としての一面も持ちます。
特に初夏の頃までに、アシナガバチの巣があると、キャベツなどの葉野菜を食べてしまうモンシロチョウの幼虫を食べてくれます。
無農薬での栽培に、一役買っているのがアシナガバチなんですね。
アシナガバチはおとなしい?
アシナガバチは攻撃性が非常に低く、こちらから急に近付いたり巣に触ったりしない限り、人間を襲うことのないおとなしい蜂です。
アシナガバチは人になつく?
スズメバチに比べると、攻撃性が低く、おとなしいアシナガバチです。
しかし、人に懐くケースはほとんどありません。
人の生活を手助けしてくれる益虫としての一面もありますが、ある程度の距離を保って接する方が良いでしょう。
さいごに
アシナガバチはスズメバチほどの危険性はないとはいえ、
- 急に近付く
- 巣にイタズラをする
- 手で振り払おうとする
こういった場合、攻撃されたと判断して、刺してくることもあります。
アシナガバチを見かけたら、
- そっと距離を置いて見守る
- どうしても生活に影響が出そうな場合は駆除をすることも視野に入れる

このどちらかの対応で、上手に付き合っていきましょう。