ハンセン病のことは、小学生の時に人権の時間で習って以来、なんとなく覚えていました。
そんなとき、以前お亡くなりになられた塔和子さんの事が再び私にハンセン病のことを意識させてくれました。
塔和子さんは12歳の時にハンセン病を発症し、以来詩を通じて命の尊厳を問われてきました。
2003年に公開された「風の舞」という映画もあらためてハンセン病に対する今後の私たちの問題を投げかけています。
ハンセン病とは?
ハンセン病とは遺伝病ではなく、らい菌と呼ばれる菌が末梢神経に寄生する感染症です。
昔はらい病と言われていましたが、確実な知識が今より少なかったせいか患者は差別的な扱いを受けていました。
なので、病名はらい菌を発見したお医者さんの名前からとって、ハンセン病と一般的に呼ばれています。
英語でも今では「Hansen's disease」と呼ばれるようになりました。
私たちが持つべき大事な知識として、らい菌は伝染力が非常に低く、ハンセン病の治療は現在確立されております。
しかも患者さんは自らが感染源になることがないのです。
ハンセン病にまつわる差別の歴史とは?
先ほどの塔和子さんの映画「風の舞」にもあったように、ハンセン病患者さんは療養所での過酷な生活を強いられてきました。
その生活の中での塔和子さんの一つ一つの言葉というのは重みがあり、命の大事さ、生きているとはどういったことなのかという事を教えてくれます。
もっと前の話では、結核とハンセン病との2重差別を受けていた人もいたそうです。
そもそも差別というのは無知がもたらす害であって、見た目だけで判断するのはよくないことだと思います。
全員が最低限の知識を持てば、悲しい歴史が繰り返されることはないでしょう。
ハンセン病の現況
ハンセン病患者さんは、現在一般の病院で診療できるようになっています。
旅行も自由にできます。
ハンセン病の新規発症数は、日本で年間で0.1人と言われています。
ハンセン病患者を隔離する法律であった「らい予防法」は現在廃止されており、隔離されることはなくなりました。
塔和子さんが亡くなられたことで、私のようにハンセン病に対して再認識しようと考える人にとって、少しでもお役に立てればいいなと思います。
これからも私自身もっとハンセン病について勉強したいです!!