以前は私用を済ませるために「半休」や「早退」を利用していました。
最近では、リモートワークの影響からか「中抜け」を利用する人が増えています。
「中抜け」とは、どのような状況のことを指すのでしょう。
また、中抜けする時には、先方へどう伝えたら良いのでしょうか?
今回は、仕事の中抜けについて、わかりやすく解説していきます。
仕事を中抜け!会社や上司への言い方は?口頭やメールでの例文も
中抜けとは、就業時間中にいったん労働から離れ、再び労働に戻るまでの時間のことを言います。
元々は、観光、医療、飲食などの、1日のうちで忙しい時間帯と、そうで無い時間帯がハッキリしているような業界で行われていた、「会社都合」による勤務形態です。
しかし最近では、ワークライフバランスの充実のためなど、終業後では間に合わない用事を仕事の合間に済ませるといった、「私用」による中抜けが増えてきました。
ですので、緊急の場合を除いて、中抜けを希望する場合は、前もって報告し了承を得る必要があります。
例えば
- メールの場合
メールでの中抜けの例文
下記の通り勤務時間中に中抜けをさせていただきたいので、ご了承をお願いいたします。
●日時
○○年○○月○○日
午後○○時から午後○○時までの○○時間
●理由
○○○○のため
- 口頭の場合
口頭での中抜けの例文
「○○月○○日午後○○時から午後○○時までの○○時間、○○○○のため中抜けをさせていただきたいのですが」
このように、日時と理由をはっきりさせることが重要になります。
当日は口頭でもメールでも、その日のうちに戻る場合は、
急な中抜けの例文(口頭・メール共通)
「ただいまから○○時まで○○のため抜けさせていただきます」
「ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いいたします」
と、このように伝えます。
戻れないような場合(実質早退になります)は、
- 「ご迷惑をお掛けしますが、お先に失礼致します」
のようになります。
仕事を中抜けする場合の理由にはどんな種類がある?病院や送迎、介護はアリ?
理由が問われる中抜けには、従業員のプライベートな理由で発生する、私用による中抜けがあります。
例えば、子どもがいる人の場合
- 子どもの送迎
- PTAや学校などの行事
- 三者面談
- 子どもの通院
などがあります。
また、自身の治療等が必要な人の場合は、
- 検査のための通院
- 治療のための通院
などがあります。
一方、看護・介護の場合、会社は中抜けを認める必要はないことになっています。
看護・介護の場合、育児介護休業法というものがあります。
この法律上、看護・介護休暇の場合、「始業の時刻から連続し、又は終業の時刻まで連続するもの」と定められています。
つまり、
- 始業時刻から看護・介護休暇を取得し、その後出勤する
- 始業時刻から出勤し、その後看護・介護休暇を取得し退勤する
方法しかないので、就業時間の途中で抜けて、その後就業時間の途中に職場に戻るという「中抜け」は認められないことになります。
ただし、会社独自の制度として中抜けを認めるということは問題ないので、あなたの会社に確認する必要があります。
「中抜け」の言い換えは?うまい表現はある?
「中抜け」と同じような意味の言葉としては、「席を外す」「外出する」があります。
まず「席を外す」とは、ある場所から一時的に去ることを意味します。
- 「午後1時から通院のため席を外させていただきます」
といった場合は、「午後1時から通院のため抜けますがまた戻ってきます」というニュアンスになります。
再び戻るという意味では「中抜け」と同じになります。
しかし、「席を外す」の場合は、「一時的に」といった、少しの間だけというニュアンスになるので、長い時間離れる場合は適していません。
また、「外出する」も「中抜け」と同じような意味になります。
「外出する」とは、勤め先から他の場所へ行く、一定時間内に元の場所に戻ってくるという意味になります。
- 「午後3時から5時まで子どものお迎えのため外出させていただきます」
このように使うことで、「午後3時から5時まで子どものお迎えのため中抜けさせていただきます」と同じようなニュアンスになります。
ただし、「外出」には、仕事の業務上必要として行う、「社用外出」という意味合いもあります。
「社用外出」の場合は、就業時間中の外出になるので、私的用事を行うのは慎まなければいけません。
また、こちらの記事でも詳しく解説していますので、よろしければご覧くださいね。
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さいごに
以上、仕事の中抜けについて解説してきました。
ワークライフバランスの浸透やテレワークの普及で、以前より「中抜け」をしやすい環境になってきています。
使い方によっては便利な「中抜け」ですが、企業によっては制度が確立されていないところも多くあります。
トラブルにならないよう、会社とは確認を取りながら進めて下さい。