- イヤイヤ期に子供を甘やかすことはダメなの?
- 「甘やかす」ことと、「甘える」「優しい」「褒める」の違いはなに?
- イヤイヤ期の子供との接し方はどうすればいいの?
早い子で1歳半ごろから始まるイヤイヤ期。
親としては、早くこの期間を終わらせたいという気持ちから、
- 子供がやっていることに先回りする
- 子供が欲しいと言ったらすぐに与えてしまう
こんな衝動に駆られますよね。
とはいえ、「このまま与え続けていいのかな?」「何でもやっちゃってるけど大丈夫かな?」という不安もあると思います。
うちの子供も、一生懸命ボタン掛けをしていたのですが、朝の時間がないときは「ママがやるね!」と言ってやっていました。
その後、子供はボタン掛けをやろうとしなくなり、あとからこれは対応を間違えたのだと気づき反省しました…。
今回は、「つい甘やかしてしまう(先回りしてしまう)けど、どうすればいいの?」と悩んでいるあなたに、
- 「甘やかす」ことと、「甘える」「優しい」「褒める」の違い
- イヤイヤ期の子供への対応方法
これらを詳しく解説していきますね。
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イヤイヤ期に「甘やかす」と子供はダメになる?
イヤイヤ期は、自我が芽生えた子供が、自分の主張がうまく伝えられずに起こる「イヤ!やだ!」という気持ちの表れです。
また、自分でやりたい!という自立心が育ち始める一歩でもあります。
親としては、可愛い子供の要求を「叶えてやりたい」と思う一方で、「危ないことはやらせたくない」という気持ちがあります。
物を買い与え過ぎてしまったり、子供の行動を先回りして親がやってしまっては、子供は物を大切にしない子になるかもしれませんし、自分でやらなくても良いんだと思い、自立することを諦めてしまうこともあるでしょう。
危険を避けて安全なことばかりをさせていては、子供は自分で危ないことを避けたり、予測したりする機会もなくなります。
親の都合で子供を動かそうとする「甘やかす」行動や言葉は、自我の芽生えた子供にとっては「思い通りにいかない」ということに繋がり、イヤイヤ期の癇癪がより酷くなることもあります。
では、「甘やかす」とはいったいどんな行動や言葉なのでしょうか?
イヤイヤ期に子供を「甘やかす」親の行動や言葉、態度、心理とは?
「甘やかす」と言っても、親のどんな行動が子供を甘やかしているのか、またどうしてそうしてしまうのか。
具体的に例を挙げてみるので、参考にしてみてくださいね。
甘やかす行動4つ
- スーパーで買い物をしていたら、「公園に行きたい」と泣き始めたので、「おもちゃを買ってあげるから公園はまた今度ね」と子供に話して、買い物の後におもちゃを買ってあげた。
- 親の心理としては、店内で泣き喚く子供をなるべく早く泣き止ませたい!と思うもの。
- このようにその場しのぎで、物を交換条件に出すことは、確かに手っ取り早く子供が泣き止むので、ついやってしまいがちです。
- ご飯を食べていた子供が「疲れたから、食べさせて」と言うので、ご飯を最後まで食べさせてあげた。
- 子供が出来ないことはやってあげたい、と思うのが親心です。
- 子供が出来ない、やって!という要求に対して、親が全部やってあげるという行動は、子供からすると「ママは何でも言うことを聞いてくれる人」という認識になります。
- 服のボタンをとめている子供に、「時間が無いから、やってあげるね!」と言って、すべてのボタンをとめてしまった。
- 親としては、自分でやってしまった方が楽で早いし、子供にも負担が無いと思いがちです。
- 特に朝の仕度の時間は、親も余裕がないので仕方が無いように見えますが、「時間が無い」のは親の都合です。
- このように「先回り」をしてしまうことも「甘やかし」の一つです。
- 公園で「ジャングルジムがやりたい」と子供に言われたが、「あなたにはまだ早いから、あっちのブランコに行こうね」と言って、ブランコに連れて行った。
- 親からすると、いつまで経っても子供は小さくて手がかかるもの。
- 「危ない」「怪我をしたら大変」という思いから、子供のやりたい気持ちに蓋をしてしまいがちです。
- 子供を危険から遠ざけ守ってばかり、子供の行動範囲を親が決めてしまうのは「過干渉」とも捉えられるでしょう。
「甘やかす」と「甘える」「優しい」「褒める」の違いは?
「甘やかす」と「甘える」はとてもよく似ていますが、意味は全く違います。
「甘やかす」というのは、「親の都合」で子供を動かそうとしたり、言い聞かせたりすることです。
「過干渉」「過保護」とも言われますが、子供の行動に先回りしたり、危ないからといって子供のやりたい気持ちを無視してしまう。
また、子供が欲しいと言った物や食べ物をいつもすぐに与えてしまうことも、「甘やかす」行動の一つです。
一方、「甘える」というのは、子供がどうしてもできないことを手伝ってあげたり、愛情を求めてきたときに気持ちを受け止めてあげることです。
自立心が育っているとはいえ、最初から何でも一人でできるわけではありません。
子供の自立する心に寄り添い、挫折したときには、その思いを受け止めてあげましょう
また「やって」と言われたことは、あくまでも手伝うというスタンスで臨みます。
うちの子も「ママ、自分じゃ出来なくなっちゃった」ということがありますが、「今日はママと一緒にここまでやろうか」と言って受け止めてあげます。
「甘える」ということを受け止めてもらって「安心感」を得て、また次に挑戦する気持ちに繋げることができるのです。
「優しい」というのは、「過保護」とは違います。
ここで伝える優しさとは、子供がどんな失敗をしても受け止める、子供の気持ちを認めてあげることです。
「子供が大変だからやってあげよう」という気持ちは判りますが、それでは子供が成長するチャンスを失くしてしまいます。
子供のために何もかもやってあげるのが優しさではなく、ときには見守って子供を失敗させてあげましょう。
失敗して大泣きする子供に、「悔しかったね」「よく挑戦したね」と優しく声をかけ、子供の気持ちを認めて寄り添ってあげましょう。
「褒める」というのは、とても大事な愛情表現の一つです。
子供の行動や言動を「褒める」ことで、子供は自分に自信がつきます。
初めての反抗期(イヤイヤ期)で、もし親が何度も突き放してしまえば、子供は今まで無条件で愛されていたと思っていた自信が揺らいでしまいます。
反抗したって、泣き喚いて大暴れしたって、親がいつでも子供の良いところ見つけて褒めてあげれば、子供の自己肯定感は高くなります。
また子供を褒めるときは、「○○が出来たから」という結果に対して褒めるより、過程を具体的に褒めてあげましょう。
うちの子は靴を履くのが苦手なのですが、「よく靴の左右を間違えずに並べたね」「しっかりマジックテープで止めれたね!」と大げさなくらい言います。
そうすると、自信がついたのか、次からは諦めずに取り組んでくれるようになりました。
さいごに(結局、イヤイヤ期の子供にはどう接すればいいか?)
親の都合で、子供の行動の先回りをしたり、欲しいという物をひたすら与えて、甘やかすのはやめましょう。
自我の芽生えた子供の気持ちを大切にして、子供のペースで自立にむけて進ませてあげましょう。
子供がやりたいといえば、例え失敗すると判っていても、優しい気持ちで見守ることが大切です。
上手くいかなかったり、出来なかったときは、「悔しいね」「悲しいね」と気持ちに寄り添い、「甘える」ことがあればしっかり受け止めてあげてください。
そして、大げさなくらいチャレンジしたことを褒めてあげましょう。
そうすれば、子供は何度でも挑戦し、ゆくゆくは自分で出来ることが増え、「イヤイヤ」という態度をとることも減るはずです。
子供の自立心を大事にして、子供が自立に向けて挑戦し続けることが、イヤイヤ期を切り抜ける一番早い方法なのかもしれませんね。