なんで梅雨のことを”つゆ”と呼ぶようになったの?
なんで”梅”という漢字を使うの?
先日、小学生の息子が、ふと私に聞いてきました。
子供らしい素朴な疑問ですよね。
大人の私たちが、普段当たり前のように使っている言葉って、
語源や由来となると、意外と知りません。
いざ子供に教えようとする時に、
なんて説明すればいいのか分からなくて、
困ったことってありませんか?
6月上旬より7月上旬にかけて、日本では梅雨の季節になります。
梅雨と書いて、「ばいう」とも「つゆ」とも読みますが、
何か違いがあるんでしょうか?
いろいろ意味がありそうですね!
そこで今回は、
- つゆという名前の由来は?
- 梅雨という漢字の由来は?
- 子供にはこう教えよう!
の順で、梅雨の語源について
分かりやすくお伝えしていきますね。
これを読めば、あなたも簡単に梅雨の語源や
名前の由来を理解することができます。
さらに、あなたのお子さんにもわかりやすく
教えられるようになりますよ!
それでは参りましょう!
つゆという名前の由来は?
6月の長雨の事が”つゆ”と呼ばれるようになったのは、
江戸時代からだと言われています。
当時の有名な学者で、貝原益軒(かいばらえきけん)と
貝原好古(かいばらよしふる)という人がいました。
2人が作った「日本歳時記」という書物の中に、
「この長雨の事をつゆと呼ぼう!」といったようなことが
書かれてあるんですよ。
それまでの日本では、梅雨のことを、五月雨(さみだれ)と呼んでいて、
古今和歌集や新古今和歌集にも
五月雨が登場している歌がいくつかあります。
では、なぜ「つゆ」と呼ばれるようになったのでしょうか?
これには以下の3つの理由があります。
- 露(つゆ)の季節だから
- 潰ゆ(ついゆ)季節だから
- 梅の実が(つはる)季節だから
これらの理由を順に見て行きましょう。
露(つゆ)の季節だから
雨がシトシトと長く続いて、湿っぽい状態の事を
昔の日本では、「露けき」と言っていました。
例えば、
- 露けき服の袖
- 露けき庭
- 露けき朝
などのように使われます。
そんなジメジメした状態になりやすい季節だから、
露けき季節⇒つゆ
となったんですね!
潰ゆ(ついゆ)季節だから
「夢が潰える(ついえる)」などのように
現在でも使われている「潰える(ついえる)」という言葉がありますよね。
潰えるという言葉には、「だめになる」とか「形が崩れる」などの意味があります。
昔の日本では、この「ついえる」のことを「ついゆ」と言っていました。
長雨の時期は、食べ物や衣類などにカビが生えたり、
腐ったりしやすくなりますよね。
そんな、食べ物や衣類などをダメにしてしまいやすい季節、
すなわち、
潰ゆ(ついゆ)季節⇒つゆ
となったんですね!
梅の実が(つはる)季節だから
果実が熟したり、草木が芽吹くことを
昔の日本では、「つはる」と言っていました。
この時期は、梅の実が熟する時期だということで、
つはる季節⇒つふ季節⇒つゆ
となったと言われています。
でもこの頃は、そもそも梅の実との関連性は
考えられなかったと思われるので、
この説は多少こじつけ感が否めませんね。
以上、3つの理由がありましたが、
私は、露けき季節⇒つゆが一番しっくりきまーす(^^)v
あなたは「つゆ」の由来として、どれがふさわしいと思いましたか?
下のコメント欄に書き込んでいただけると、参考になりますm(__)m
さて、ここまでで、なぜ「つゆ」と呼ばれるようになったのかが
分かっていただけたと思います。
では次に、なぜ梅という漢字が使われるようになったのか?を
見て行きましょう!
梅雨という漢字の由来は?
6月に降る長雨の事を「ばいう」と呼んでいたのは
もともと中国だったんですよ。
同じアジアの国なので、中国にも梅雨の季節があったんですね!
で、中国では「ばいう」と呼んでいましたが、
漢字では「梅」ではなく、雨が多くてカビが生える時期だということで
「黴(かび)」と書いていたんですよ(゚д゚)!
黴(かび)という漢字は、音読みで「ばい」とも読みます。
身近な使われ方で言うと、ばい菌の「ばい」ですね!
ジメジメした時期ということで、黴雨(ばいう)と書くのは、
意味が通っているのですが、イメージがあまり良くありません。
そこで、昔の人は
黴と同じ発音で、しかもイメージが良い、
この時期はちょうど梅の実が熟する頃という理由で、
「梅」という漢字を当てるようになりました。
これが、梅雨という漢字の由来だったんですね~♪
子供にはこう教えよう!
では、実際に梅雨の漢字や名前の由来を
子供に教えるにはどうしたらいいのでしょうか?
私は小学生の息子でも理解できるように、
身近なものに置き換えて教えてあげました。
すると息子は「良くわかった!」と言ってくれたので、
あなたも参考にしてみてくださいね!
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] なんで梅雨のことを”つゆ”っていうの? [/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]この頃の長い雨の季節って、服の袖が湿っぽくなったりするでしょ?[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] うん [/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]そんな湿っぽい状態のことを、昔の人は「つゆけし」とか、「つゆけき〇〇」とか言ってたんだよ[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"]へぇ~ [/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]で、江戸時代の偉い人が、湿っぽい状態になりやすい季節⇒つゆけき季節⇒つゆと呼ぶことにしよう!と言ったの[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] そうなんだ~(゚д゚)!じゃあ、なんで梅という漢字を使うようになったの?[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]それはね、元々この長い雨の季節のことを中国では「ばいう」と呼んでいたの[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] うん [/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]それでね、漢字ではカビの雨で、黴雨と書いていたんだけど、黴雨(ばいう)の黴(ばい)はアンパンマンに出てくるばいきんまんのばいなんで、嫌な気持ちになるよね?[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] そうだね!ちょっと嫌かも・・・ [/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]そこで、昔の人は、ばいきんまんのばいと同じ読み方でも、もっとイメージがよくなる「梅」という漢字を使うようになったんだよ[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] ホントだー(^o^)梅という漢字ならきれいなイメージだよね! [/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="私"]だから今では、梅の雨と漢字で書いて、「ばいう」と読んだり、「つゆ」と読んだりするようになったんだよ[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="息子"] そっかー良くわかった!ありがとう[/speech_bubble]
こんな感じで、わかりやすく伝えることができました(^^)v
さいごに
いかがでしたか?
これでバッチリ梅雨の語源が理解できて、
お子さんにも教えることができますよね~♪
梅雨の漢字の由来には他にもあって、
梅という漢字は木へんに毎日の毎と書くので、
毎日毎日雨が降るこの時期に梅という漢字が当てられた
という説もあるんですよ。
これはさすがに無理があるかもしれません。
でも、色んな理由を考えたり、調べたりするのは、
子どもとの会話も増えるし、とてもいいことですよね!
そんなお役に少しでも立てれば、私も嬉しいです。