こどもの日の思い出といえば、
小学生の時に兄と食べた柏餅。
兄は柏餅が大好きで、柏の葉っぱばかり
私に回してきて、肝心のお餅がなかなか
食べられなかったことを思い出します。
この柏餅。葉っぱがなければ、ただの団子ですよね。
なぜ柏の葉っぱなのでしょうか?
なぜこどもの日に柏餅を食べるようになったのでしょうか?
柏餅の由来を知ると、これらの疑問がスッキリ解決して
お子さんにも自信を持って説明することができますよ~♪
そこで今回は、柏餅について、
- 柏餅の由来とは?
- 柏餅はいつから広まった?
の順でお伝えしていきますね。
この由来の1つに「子を思う親の気持ち」がすごく込められていて、
めちゃくちゃドラマティックなので、楽しみにしていてくださいね\(^o^)/
それでは参りましょう!
柏餅の由来とは?
お正月にお餅、ひな祭りに菱餅を食べることには
理由があるように、
こどもの日に柏餅を食べることにも
ちゃんとした理由があるんです。
その理由は以下の4つ。
- 柏の葉っぱは子孫繁栄に縁起が良いから
- 柏の葉っぱは柏手を打つさまに似ているから
- 柏の葉っぱは神聖なものとされていたから
- 柏の葉っぱには薬効があるから
今から、それぞれの理由について、詳しく見ていきますね。
子孫繁栄に縁起が良いから
柏餅には、柏の葉っぱが使われていますが、
そもそも柏ってどんな木なの?って思いませんか?
じつは、一般的には柏って漢字が当てられていますが、
本来は槲(かしわ)という漢字が正しいんですよー!
漢字が難しいので、柏でもOKとなったんです。
このカシワの木、ある特徴があります。
イチョウのような落葉樹は秋になると、
葉っぱが枯れて落ちてしまいますよね?
カシワも同様に落葉樹なんですが、翌年の新しい芽が出るまでは
葉が落ちないんですよ。
これってスゴくないですか?
この特徴からカシワの木は、「代がずっと途切れない」
という意味で、縁起が良いものとされました。
「お前が育つまで、父ちゃん頑張るで!」的な
ドラマティックな思いが込められています。
カシワの葉っぱには、こういった子孫繁栄の意味合いが
あったんですね~♪
柏手(かしわで)を打つさまに似ているから
カシワの葉っぱの形って、
何かに似ていると思いませんか?
そう!手のひらを連想させますよね。
団子がカシワの葉っぱで包まれている様子は
ちょうど、柏手を打っている様子と似ているんですよ。
柏手は神さまの前で打つ神聖なものです。
そのことが、男の子の武運を祈願する
こどもの日(端午の節句)にふさわしいと
昔の人は考えたんですね。
昔から神聖なものとされていたから
昔の人達にとって、食べることは極めて重要なことでした。
食物を盛り付ける食器に葉を利用していたのですが、
その葉のことを炊葉(かしきは)と呼んでいたんです。
これがカシワの名前の由来なんですね(^^)v
こんな大事な役目があるカシワの木なので、
神社にたくさん植えられるようになりました。
だから、神様の近くにいるカシワの木は
神聖なものと信じられていたんですね。
神聖なもの=端午の節句にふさわしい!
ということなんですよ。
柏の葉っぱには薬効があるから
カシワの葉っぱには、ある逸話があります。
昔、貧しい親子がいました。
息子は病気がちです。
動物がカシワの葉っぱを食べて、病を直している
という噂を聞き、山に探しに行きます。
やっとの思いで、見つけることができましたが・・・
カシワの葉っぱは、硬くて食べられそうにありません。
食べられないので、餅に包んで食べたところ、
病気が治った!のだそうです。
それからは、病気になると、
団子にカシワの葉っぱを巻いて
食べるようになりました。
こんな話を聞くと、体に良さそうな
気になってきますが、実際はどうなんでしょうね?
確かにカシワの葉っぱには芳香があります。
緑にあふれた森林の中にいるような、いい香りですよね(^^)
この香りはフィトンチッドと呼ばれるもので、
精神安定の効果と疲労回復の効果が期待できるようです。
物理的には、抗菌・防腐作用があります。
これなら、先の病気が治ったということも、うなずけますよね。
男の子が、これからも健康でありますようにという、
端午の節句のコンセプトにカシワの葉っぱは、
ふさわしかったんですね~♪
柏餅はいつから広まった?
柏餅は江戸時代に広まったと言われています。
西暦で言うと、1740年~1780年くらいです。
その時の将軍は、9代の徳川家重でした。
当時は武家社会で、世継ぎ・後継ぎというのは、
とても重要な問題だったのです。
男子に恵まれないことや、生まれても長生きできないことも多く、
家重は女性だったのではないか?と
噂があったくらいなんですよ。
そんな風潮で、子孫繁栄を意味する柏餅が
広まっていったのは、自然な流れといえるでしょう。
このあたりは、現在の
- バレンタインデー=チョコレート
- 土用の丑の日=うなぎ
- 節分=恵方巻き
のような、商人の販売戦略だったのかもしれませんね。
さいごに
いかがでしたか?
柏餅ひとつとってみても、これだけの由来やいわれが
あるんですねぇ(゚д゚)!
こどもの日のもう一つの定番である粽(ちまき)にも
意味があるんでしょうか?
その説明は、またの機会としましょう。
とりあえずは、こどもの日に、
柏餅の由来をお子さんに
わかりやすく説明することができるようになりましたよね?
いつものこどもの日よりも、親子で楽しんでいただければ、
私も嬉しいです。